彼氏にフラれ、勤めていた会社も倒産。主人公のサオリは、人生のどん底。
でも、安心してください。
今がどん底なら、あとは上り調子になるだけ!
サオリは、妖怪たちの暮らす世界に迷い込んでしまいます。
え? 迷子なんて、上り調子になっていないって??
いいえ、そんなことはありません。
サオリは妖怪の世界でラーメン屋さんに助けられるのですが、そのラーメン屋さんはイケメン! しかも、イケメン店主のラーメン屋さんにサオリは再就職が決定! あらたな恋も仕事も、いっきに見つかっちゃうんです♪
妖怪の世界と言うこともあり、恋愛だけでなく、不思議なラーメン屋のお客さんとのやり取りも魅力的。
それにイケメン店主には秘密があって、そこにもビックリ!
あとあと、サオリは妖怪の世界で暮らしつづけるのか、それとももとの世界に帰るのか。そこも、本作の見どころだと思います。
2万5千文字ていどと比較的短時間で読める空き時間に最適なボリュームなのに、気になる要素がいっぱいでした!
恋愛要素のある妖怪モノが読みたい人におススメ☆
正直なところ、タイトルに『妖怪』って書いてるだけで「おっどれどれ?」と暖簾をくぐりたくなってしまう私です。大将、やってる?ラーメンと餃子、ときめき大盛で!
スマイル0円のハンバーガーショップがあるんですから、ときめきを大盛りにしてくれるイケメン妖怪店主のラーメン屋があったって良いじゃないですか!
そんな話は置いておきまして。
主人公のサオリちゃん(人間)はなかなかに苦しい境遇の社会人です。
彼氏からは浮気されて振られ、おまけに会社は休日出勤上等のブラック企業。しかも、ある日突然倒産しちゃって無職と来たもんだ。泣きっ面に蜂ってまさにこのこと。その蜂もさ、スズメバチとかじゃない?
ですが、地獄に仏とは言ったもので、そんな心身共にズタボロのサオリちゃんの前に現れたのは、一軒のラーメン屋さん。心も体も冷え切ったところに現れた砂漠のオアシス。濃厚背脂の浮いたオアシスです。悪意のある書き方ヤメロ。
とにもかくにもサオリちゃんは美味しいラーメンを食べてご満悦なのですが(しかも700の良心価格!)、困ったことになりました。
ドア、開かんのやが。
えっ、ここは妖怪の経営するラーメン屋さん?!お客も妖怪?!人間はアウト?!帰れなくなるって!?
オーマイガッ!これは何としても帰る方法を見つけ出して――となるところなんですけど、冷静に考えてみてください。サオリちゃんは現在、無職。しかも彼氏にも振られてどん底です。何ならイロイロありまして、天涯孤独の身。
……これ、帰る理由あるかな?
えっ、ここに住めば良くない?!
何て思ってたら、ハイ、タイトルご注目!
『ときめき同居』
ハイ、ときめきキタコレ。
大将!替え玉お願いします!ときめき大盛で!!
トッピングでちょっとアララなハプニングも追加で!
約26000字の中編なのでサクッと読めます!ぜひ!
高村サオリ、24歳。
ちょっと前に彼氏にフラれ、本日付で無職。
人生どん底になった彼女が入ったのは、ラーメン屋さんでした。
――ただし、そこは妖怪が経営しているラーメン屋さん。
しかもそのラーメンは、人間が食べると元の世界へ帰れないものだったのです……。
と言っても、手続きを踏めばいいらしく、その間サオリはイケメン鬼店主コウキと同居することに。
「ここでの生活は、オレが責任持って保証する。安心しろ、お前みたいな色気の無い女、手なんて出さねえよ」
はてさて、サオリの妖怪世界での同居生活はどうなる!?
「え、ATM使えるんですか!?」
「なんならスマホもパソコンもある」
……意外といけそう?
これでもかってほどの不運に見舞われてしまった主人公サオリ。
昼ご飯を抜きにするほど財政的にも厳しい状況で……。
それでも良い匂いに誘われて入ってしまったラーメン店。
イケメン店主が作る美味しいラーメンをいただき、満足して帰宅しようとしたのだが……まさかの事態発生で、妖怪の世界で暮らすことになりました。
三万文字ないくらいの短編(中編?)なのですが、ぎゅっとおいしい展開が詰まっていて、あっという間に読んでしまいました。
妖怪と聞くと、おどろおどろしいものも想像しますが、本作の妖怪は優しい人(?)がいっぱい。店主のコウキさんも失礼な発言連発で「せっかくのイケメンが台無し!」なのですが、読み進めていくと違う一面も見えてきて、くすっとしちゃいます。
冒頭はとっても悲惨な状況にいる主人公ですが、読んでいてほっこりくる作品です。
家族も友人もいない天涯孤独のサオリ。
その上、失業をして、住む場所も失い、まさに崖っぷちの主人公サオリ。悲惨な状況に落ち込みながらも、いい匂いに誘われ、たまたま入ったのがラーメン屋さん
そこは、なんと人間以外御用達のラーメン店。
まさか、まさかの状況で、サオリはラーメン店の住み込みバイトとなる。
そこから開けるイケメン店主との関係。
もしね、あなたが人生崖っぷちになったら、とりあえずラーメン店に入ってみてください。そこは人外が経営し、妖怪たちが常連の温かいお店かもしれません。
ほのぼのでき心がほっとする、癒される物語です。
どうぞお読みください!