退廃的な恋がしたい

主人公の七逢海里（しちおうかいり）は厳格な家庭で育ち、将来の成功が確約された人生を歩む運命にあった。
彼が出会ったのは二面性の少女、家入優依（いえいりゆい）だった。「鬱陶しい」、そう思いながら彼女に興味を惹かれた中学時代、彼女と疎遠になり落ちぶれた高校時代、そして彼女と再会した大学時代、20年はあっという間に過ぎていった。
ある日常の一節、優依に呼び出された海里は、優依の告白を受け、それを承諾する。
恋愛を楽しむ優依と未知の世界を楽しむ海里、海里の人生にとって最も輝いていた2年がそこにあった。
しかし、恋愛というものは有限であり、いつかは終わりが来るものである。海里は父から、優依は母から別れるように言われる。
彼らは自身の恋愛のため、相手のため、「逃げる」ことを決意する。
彼らの恋の結末は……
そして、海里が語る懺悔とは……