オイラはオカメインコの喉ちんこ! (ホラーコメディーです)
駆動綾介
一話完結 僕の名前は『喉ちんこ』!
やぁ! 僕はオウム目オウム科に分類される鳥のオカメインコ! 名前は——
「『喉ちんこ』ごはんだよぉ」
「ノドチンコ! ノドチンコ!」
そうオイラの名前は『喉ちんこ』そしてオイラの名前を呼んでいるのはご主人の『
なんでオイラの名前が喉ちんこなのかって? 喉が達者で、インコの語呂が◯ンコに似ているからだって! オイラよくわからないや!
「おはよう喉ちんこ。ほら言ってみて、おはよう、お、は、よ、う」
「おっおっおはちんこ! おはちんこっ! ちんこっ!」
「うんうん最後、ちんこしか言えてなかったねぇ、えらいぞ」
まだまだ僕は上手くおしゃべりできていないみたいぴえ。
「じゃあ僕は仕事にいってくるからね。大人しくまってるんだよ〜行ってきます!」
「きょえ〜〜!」ご主人様はいつもの様にお外に行ってしまったぴえ。
オイラはふとゲージの入り口を見ると、ご主人様は扉を閉め忘れていた! 暁光ぴえ!
やったぁ束の間の自由ぴえ!
ゲージから飛び立ち、ご主人様の部屋をひとしきり飛び回り、疲れたのでご主人様のふかふかのベットへとダイブした!
うわぁご主人様のベットふかふかで気もちぃぴえーーー! オイラはテンションぶち上げでDJさながら布団の上でシャッフルダンスをしていると、布団に爪が引っかかってしまったぴえ。
オイラはジタバタと動き回り、何とか爪が離れたのは良かったのだけど、お布団に穴を開けてしまったぴぇーん……まぁ仕方ないぴえトコジラミのせいにするぴえ流行ってるぴえ。
「ぴ? ぴえ?」
これは何だぴえ? 布団の中からもふもふとした物が溢れてるぴえ? オイラはそれを
「なにこれぴえ?」
それは、羽だったぴえ。オイラにも生えている鳥の羽ぴえ……どう言う事ぴえ? オイラ怖いぴえ……どうしてご主人様、鳥の羽でお布団作ってるぴえ?
ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
鳥肌が止まらないぴえ。鳥だけに、と言うよりずっとオイラは鳥肌ぴえ。
でも、ご主人様の事が急に怖くなってきたぴえ……。
ガチャリッ
!!っ
ぴぇーーーー!
「ただいまぁ。いやぁまいったよ今日リモートワークの日だったの忘れてたよぉ〜。あれっ何で喉ちんこ外に出てるの!?」
「ぴぇ〜!! ぴえーーー!!」ご主人様が帰ってきたぴえっ!
「あっしかも何で羽毛布団破れてるの!? もしかして喉ちんこがやったの!?」
オイラは暴れたぴえ。何故か捕まってしまったら丸裸にされるのじゃないかと思って必死に逃げたぴえ。でもあっけなく捕まってゲージに入れられたぴえ。
「あ〜あ、喉ちんこ何でこんな事したの? 布団から羽毛でちゃってるじゃないか!」
「ぴえ、ちんこっ」ご主人様、怒ってるぴえ。
「もうどうしよう、詰めれば元に戻るかなぁ?」
詰める……? ご主人様が見てた任侠映画で同じ事言ってたぴえ。その後、人がドラム缶に詰められて死んだぴえ……オイラ羽をむしられてお布団に詰められるぴえ?
ぴえーーーーーーーーーっん!! 死んだぴえ————。
数日後
オイラはまだ生きていたぴえ。変わらない日常、変わらないルーチン。ご主人様はあの後飛び出した羽毛を詰め直して、手縫いで元通りにしていたぴえ。
とりあえずオイラの羽がむしられてお布団に詰められるなんて事がなくて良かったぴえ〜今日も変わらず、ご主人様はニコニコ、オイラに微笑んでるぴえ。
今日も優しいご主人様で良かったぴえ。
でも……あのお布団の中の羽って誰の羽だったぴぇ? ……き、きっとオイラの見間違いだったぴえね、そうぴえよ。
「喉ちんこ、おはよう♪」
「お、おはようっおはようっ」
「うわぁっすごいちゃんと言えたね、喉ちんこ♪」
……オイラたち動物はきっと、人間に逆らっちゃダメなんだ、よくわからないけど、オイラのなけなしの本能が囁いているぴえ。
オイラは知らなくていいぴえ。あのお布団が人間の
end
オイラはオカメインコの喉ちんこ! (ホラーコメディーです) 駆動綾介 @kokusitu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます