途中まで読んでの感想です。
本作は、崩壊した未来世界を舞台に、未知の遺産を求める探索者(ダイバー)たちの壮大な冒険を描いたポストアポカリプスものの作品です。
まず目を引くのは、荒廃した世界観のリアリティ。未来技術と魔法が交錯し、生き残った人々がそれぞれの目的を胸に旅をする。この設定が読者を物語へと引き込みます。
主人公・月見里望(やまなしのぞみ) は、決して完璧なヒロインではありません。仲間たちと出会い、迷いながらも前に進む姿には、自然と応援したくなる力強さがあります。そんな彼女を支えるディップは、豪快でありながら仲間を想う男気のあるリーダー。寡黙な剣士ネベルは、戦闘では圧倒的な実力を発揮する一方で、時折見せる人間味が心に残ります。
そんな彼らが織りなす絆。戦い、葛藤し、それでも共に歩んでいく姿が読む者の心をつかみます。スリリングな展開と個性豊かなキャラクターたちが生きる世界を、ぜひ味わってみてください。
西暦2422年。突如現れた"青い月"が現実と魔界を融合させ、文明は崩壊。
人類の大半は仮想空間に依存していたが、モンスターにより施設を破壊され、200億の人口はたった2億に激減した。
生き残った者たちは、コロニー〈ダイバーシティ〉を拠点に、荒廃した世界で生き延びるしかなかった。
そんなある日、黒髪黒目の謎の少女・月見里 望がコロニーを訪れる。
彼女の目的は、祖父の遺言に従い、とある"レリック"を見つけること。
しかし、そのレリックが何なのか、彼女自身も知らない。
探索を依頼しようとしたのは、不可視の獣と恐れられる最強のダイバー・ネベル・ウェーバー。
しかし、彼は命知らずではなく命を捨てた狂人だった。
そこで望が頼ったのは、ダイバー兄弟のディップとデルン。
彼らと共に危険な遺跡探索に向かうが、待ち受けていたのは、
空を覆う巨大な魔界生物ビッグモスキート。
そして遺跡の地下には、この世界の運命を変える何かが眠っていた。
終末の世界、失われた文明、そして少女が探し求める遺物。
この旅の果てに、人類は救われるのか、それとも?
最初SFチックな雰囲気もありつつ内容はしっかりと異世界に踏み込んでおり、ただ自分がこの物語を読んでいく上でもっとも魅力的に感じたのは緻密に練り込まれたビジュであり世界観です。
お話は仮想空間でMMORPG的ななんでも自由になる空間を生きていた人類とその環境を良しとしなかった人種が存在していたが、結果として仮想空間で生きる物達は事実を何も知ることなく訪れた『異世界』というファンタジーなリアルに文字通り押しつぶされる。
ゆるやかにしっかりとした根拠と過程を経て異世界ファンタジーをリアルに変えていく手腕は見事の一言に尽きます。
とにかく没入してどこまでも自然に違和感なくファンタジー世界に入り込めるこの作品は異世界小説好きには刺さるのではないだろうか。
読み進めていくほどに深みを増していく物語。是非ご一読あれ ʕ•ᴥ•ʔ
災厄によって人類の大半が死に絶えてしまった世界で描かれる、人類文明再生をかけたSF作品です。
遥か未来。人類の大半は特殊な培養槽に浸けられ、仮想世界にて生を謳歌していました。
ある日、そんな世界が別世界との統合を果たしてしまい、異世界のバケモノによって人類の大半は殺されてしまいます。
物語は、そこからそれなりの時間が経ったところからはじまります。
ひょんなことから、合流を果たした人間たち。
彼らはそれぞれ才能を有しており、簡単には転ばない正義の心も持っています。
一人の少女が手に入れたのは、失われた命すら再生させるという遺物。
復活に必要なのは、遥か彼方にある連動した装置。
彼らは遺物を起動させ、世界を再生させられるのか。
ぜひ読んでみてください。
まず、冒頭1話の訴求力が凄まじいです。
人工羊水とナノマシンで構成された生命維持装置、プール。この存在だけで引っ張られていったと言っても過言ではありません(なんと、これは破壊されてしまうのですが……!)
冒頭に事件を起こす。魅力的なキャラを登場させる。キャラに「行動」させながら物語を進めていくことで、読み手を退屈させない。そして、誰がどこで何をしているか、何が起こっているかなど、つい説明が複雑になりがちなSFでも、すっきり&しっかりまとめてくれているおかげで、混乱せずにするする読める。
次にくるカクヨムSF作品なのでは!?と思います……!!(*≧∀≦*)
一章まで拝読しました。
冒頭、ヴォイニッチ手稿。この手稿が解読不能なことはあまりにも有名ですよね。
そのヴォイニッチ手稿が解読され、予言書として示された世界観がなんとも独創的。
私たちが生きる現代からすれば、近未来技術である仮想空間で暮らしていた人々。その近未来的時代が崩壊し、さらに時代が後退する…そんな冒頭はこの作品の世界に一気に引き込まれます。
そんな時代が崩壊した世界に生きる、少女、望。彼女の目的は一体何なのか。
これから読み進めていく中で明かされるのが楽しみです。
そして、何より失われた文明の遺物を求めて魔物が巣食う遺跡に潜る、ダイバー。
そのダイバーの中でも最強と言われる人物『不可視』。
彼は一体何者なのか、彼と少女の交流の中で生まれる感情はあるのだろうか…。そんな、先々の展開が気になる物語です。
最新『第33話 テクニカルフレイム』まで拝読。
ディストピアと化した未来の世界が舞台。僅かに生き残った人々はミュートリアンという魔物の襲撃に備えつつ、要塞状のコロニーで暮らす。
そんな中、とあるコロニーに望という美少女がやってくる。望は世界を救うかもしれないアイテムを捜していた。
魔物の巣窟となっている遺跡にあるというそのアイテムを得るためには遺跡潜りを生業とするダイバーの力が不可欠。
そのダイバーの中で最も強いとされているのが、不可視ことネベルという男で――
拝読したところまでの白眉は、何といってもバトルシーンの迫力。
特に第22話からのレッドドラゴンとの一戦は、武器が使用可になるまで一定の時間苦戦を強いられるという形で、読んでいて思わず手に汗握る展開でした!
また、ヒーローのネベルが強くて硬派でいい!
素直なキャラの望ちゃんと今後はもっと仲よくなるのか楽しみです。
さらに、ピクシーちゃんはハードなストーリーの中の癒し。
キャラたちがそれぞれ立っていてとてもいいと思いました。