ゲームなんかじゃない!
@yamayama23
第1話 始まり
3万人の観衆の中、BO(バトルオンライン)の世界大会決勝戦がロサンゼルスにあるドットフォーアリーナで、行われている。
大会の状況は動画配信もされ、公式配信では、20万人が見ている。
"さぁ、この最終局面、昨年王者を目の前に、仲間1人やられたフライはどう動かすか
お!ここでフライがワンピックとった!さらに仲間のカバーもあり、もう1人ダウンとったが、同士討ちで残り1V1の状況!王者が勝つか、新星のダークホースであるAHSが勝つか!どっちだー!
決まったー、今年の世界一はーーーーーー"
「は~…暇だな~、部活何にしようかなー」
放課後の教室で、椅子に座りながら校庭を眺める高校1年生の山田翔太は、○✕市にある青葉高校に入学し、4月にどの部活に入るか迷っていた。
校庭では、野球、サッカー、テニスなど様々な部活が活動しており、活気のある声がする。
「翔太まだ部活決まってないのかよ」
校庭を眺める翔太の背中の方から声をかけたのは、同じクラスの村中礼二だ。
二人は幼稚園からの付き合いで幼馴染みである。
「まーな、そういう礼二は決まったのかよ?」
翔太は校庭を眺めながら礼二に問う
「うーん…やりたいことはあるんだけどな~…」
礼二は翔太の隣の椅子に座りながら答える。
「なんだよ、やりたいことって?」
翔太は礼二に尋ねる。
「この学校じゃ、何か部活に入らないといけないだろ、でも、俺もお前も小学校中学校で何も部活らしいことはしてこなかったわけだ、そんなやつが高校から部活に入ったって浮くだけだろ…それなら俺たちがやってきたことってなんだろうって考えたんだよ」
礼二の話を相槌をうちながら聞いてたいた翔太は、礼二が言っている俺たちがやってきたことを考えていたが、思い付かなかった。
翔太が考えていると礼二が言った。
「ゲームだよ。ゲーム!ほら、お前とバトルオンライン(以後BOと記載する)やってるだろ」
【バトルオンライン(BO)いわゆるFPSゲームで、家庭用ゲーム機やパソコンなどでプレイすることができる。4人1チームの20チームで戦闘となり、最後まで生き残ったチームがチャンピオンとなる】
礼二の発言に翔太は小馬鹿にしたように言う。
「あー、あれね、いつも礼二にランク上げ手伝ってもらってるやつね、礼二は上手いけど、俺は才能ないからな~、それにゲームなんかじゃ部活にならないよ、他に探そう」
翔太に言われるも礼二は強く言い返す。
「ゲームなんかじゃない!それに、確かに俺は
翔太より上手いけど、それは才能じゃない、俺は上手くなるために努力してる」
礼二の言葉に翔太は笑みを浮かべ、礼二の方を向きながら
「俺より上手いって自信持って言いきるのかよwまぁ事実だけど、確かに才能だと決めつけるのは良くなかったな、悪かったよ」
と謝る。
礼二は
「まぁ、分かればいいんだよw
eスポーツって聞いたことないか?」
と翔太に聞くと、翔太は
「あー、最近聞くような気がするな」
と答える。
それに対し礼二は
「だろ、ゲームなんかじゃない、スポーツなんだよ、だからそれを部活にしようって考えだ。」
と立ち上がりながら真剣な表情で言う。
礼二の真剣な表情に翔太は礼二が本気でゲームを部活にしようと考えていることが分かった。
「礼二の考えはよーく分かった、確かにプロゲーマーとかいるし、今時、種類を問わずゲームしたことある人がほとんどだろうからな…でも、やっぱり高校の部活となると色んな壁があるんじゃないか?」
翔太の問いかけに礼二は答える
「確かに壁は多そうだけど、1つずつ考えてみるとそうでもないんだよ。まず学校の部活設立の条件は、部員4人以上いること、顧問がいること、活動場所があること、そして最後は向上心を持って取り組むこと、この4つだ」
礼二の話を聞いて翔太は
「お前よくそんなこと知ってるな、そもそも部活設立すら出来ないじゃないか」
と言うと、礼二は
「まぁ生徒手帳に書いてあるからな、確かに今の俺たちだけじゃ無理だ、だからまずは部員探そうぜ、まだこの時期だったらどの部活にも入ってないやつはいるだろうし」
と目を輝かせながら言う。
翔太は礼二の目を見て
「お前楽しそうだなwまぁ礼二の言う通り、今からどっかに入るのは嫌だからな、その話乗るぜ、どこを目指すかはさておき、とりあえず部活に入るために作るか」
と立ち上がりながら言う。
それに礼二は
「おう!やるぞ、俺たちのゲーム部」
そうして、二人はゲーム部設立を決めたのであった。
これが後に世界一に輝くAHS(青葉ハイスクール)の始まりであるがそれは、まだ先のお話…
第2話へ続く…
ゲームなんかじゃない! @yamayama23
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