「短歌」2024年2月号 特選
かなしみは
かなしみのまま
秋空の
近未来めく
青を見ていた
歌人・梶原さい子選、特選。
歌人・永井祐選、佳作。
梶原さい子氏の選後評
《かなしさの受け止め方の一つのかたちが示されている。
空を「近未来めく青」と受け止める心もまた少しかなしくて。
優れた韻律の歌でもある。》
〔解説〕
かなしみはかなしみのまま、
下手にいじらないで、
静かに受け止めたまま
生きていくのがいいのでしょう。
そして見上げれば、
そこには秋空が広がっていて、
その青色に近未来を、
つまり希望のようなものを
感じ取っているのでしょう。
一見シンプルな内容ですが、
抒情の余韻の薫る1首になったかなと思います。
なお、
角川歌壇への投稿を
現在休止しておりますので、
本作は今回で完結です。
ご覧いただき、
ありがとうございました。
角川歌壇2024 入選短歌集 滝口アルファ @971475
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