第7話 校長とお話

あの後、玲奈を置いてさっさと帰ったのだが、口止めをしておけばよかったと後悔している。まぁ、まだ俺の能力値は言ってないし、なんとか誤魔化せるだろう。そう思い学校に行ったのだが...


「長谷川くん。ちょっと来て下さい」

「...?分かりました」


担任の先生に呼び出されてしまった。もしかしたら、トイレでサボっていたのがバレたのかもしれない。別にそれくらいだったら全然構わないのだが。

そんなことを考えながら先生について行った。てっきり、職員室に行くのかと思っていたが、ついた場所は...


「こ、校長室...?」


校長室だった。俺はそれだけの問題行動をした記憶はない。だとしたら、一体なぜ...

そんな不安を感じながら、無言のまま校長室に入って行く先生を見ると、自分も入っていく。さて、今から一体どんな話をされるのやら。


「君が長谷川くんかい?」

「は、はい。そうです」

「君に1つ感謝したいことがあってね」


感謝?なにをだ?さっぱり分からないが、多分説教では無いを察して安堵する。


「先日、この学校に不審者が侵入していたのだが、その不審者は誰も見ていないところで倒されていた。教員の誰かかと思っていたが、そうじゃなかった。そして、その時グラウンドにいなかった2年1組の鈴木さんに聞いたんだ。彼女がこの学校で1番強いと言われているし、彼女だと思ったんだ。しかし、それを聞くと...」


あ、これ多分俺って知られてるな。


「君が倒してくれたのかい?長谷川くん」


やっぱりか。この程度がバレるくらいなら構わないと言いたいところだが、校長にバレるのは俺にとって1番最悪の事態になる可能性がある。だから、何とか言い逃れをするしかない。


「えっと、僕は知らないですね。僕以外の長谷川さんとかじゃないんですか?」

「いえ、はっきり長谷川健くんとおっしゃっていたよ」


\(^o^)/


「もしかして、これを認めたくない事情でもあるのかい?」


意外な助け舟が出た。まだこれを認める方がマシなのかな?


「ま、まぁ、そうですね」


「ということは、やっぱり君が不審者を倒してくれたのか!本当にありがとう!君のおかげでこの学校は救われた!」


まずい、はめられた。多分校長がこの後する行動は...


「それで、昨日鈴木さんに聞いてから君の能力値やらなんやらを確認したんだけど、Dランクなんだって?」

「ま、まぁ一応Dランクですね」

「......きっと君には能力値を下に偽らないといけない事情があったのだろう。しかし、今の能力値が嘘だと知ったなら、私たちがすることは本当の能力値を知ること。今から体育館に行って、能力値検査をしよう」


なんだ。それだけなら別に構わない。適当にAランクくらいに上げるか。

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平和すぎる世界に最強の反逆者集団が現れた ぷりず @puriz

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