おまけ 麟の名前について――あるいは暴走する葵さん
当初本編に入れたいなと思ってたネタなのですが、まさかの連続投稿最終日にRTAで仕上げておまけとするなど。
―――――
そういえば。
そんな言葉で
「
「はい?」
途中まではともかく、最後の言葉がよくわからず、
「確かに、俺の名前は、
そう言って、
昼下がりの遊園地。近くの軽食販売所でおやつを買って、二人で並んで、メルヘンチックな装飾のされたベンチに腰掛けている時の事であった。
「それは、完全に動物の方のキリン、ですね。私の言ってるのは、空想の動物の方の
「ああ、中国の、ですよね」
それから、ごそごそとスマホを取り出したかと思うと、何やらたぷたぷと片手で操作して、そして画面を
「え……? ナニコレ?」
画面を見た
画面の、右寄りに表示されてるのはそれこそ、今話していた
だが、その左側はややかすれ気味の漢字の羅列。よくよく見ると、横に小さくカタカナや
「国立国会図書館デジタルコレクションの『
「え、え、国立国会、え、わかん……?」
少しどやっとした表情をしている
「国立国会図書館デジタルコレクション、古書とかをスキャンした画像データが見れるんです。館内利用のみやユーザ登録が必要なものもありますが、この『
「な、なる、ほど」
気のせいだろうか。
「『
「あー、だから漢文、なんですね」
とはいえ、
「うふふ、国立国会図書館デジタルコレクションのこの『
「……じ、重要、なの?」
なんだか
すると、くわっと
「重要です!!
うふふ、と
それから、はたと気付いたように、
「ああ、でも普通に
「え、あ、そう、なの……」
そんな細かいところまで見る気は
すると、
「
「
立て板に水ですらすらと読み上げ始めた
端的に言って、昼下がりの遊園地で何をやってるんだ、という話である。
後、ソフトクリームの溶け具合が気にかかる。
「え……だって、たぶんさっき私の言った、
「うん、わかってなかったけどね、まさかね、そんな行為に出るとは、思いもよらなかったよ……」
びっくりした。とてもびっくりした。
「えっと、かいつまんでもらっていいですか……?」
「あ……はい、すみません、調子に、乗って、しまい……」
我に返ったらしい
それから、
「えっと、『
それから、
「ただ、『
「……ん?」
「この『
「えっと……つまり、その『
「そう、なります……」
気まずい沈黙と共に、目を合わせようとしない
「
「ひゃい、ご、ごめんなさい!」
飛び上がらんばかりに肩を震わせて
「ソフトクリーム、マジで溶けますよ」
――――――――――
参考文献
国立国会図書館デジタルコレクション
『和漢三才図会』中之巻
https://dl.ndl.go.jp/pid/898161
目次のところの「三十八巻 獣類」を選ぶと左側に
NTR系字書きと溺愛系字書きがお見合いしたら 板久咲絢芽 @itksk_ayame
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