まず、この物語は決して明るくハッピーじゃない。
でも、胸を掴んで離さない。
人を傷つけるのは、些細な言動。
これが仕事なら「怒られるうちが花」なんていうけれど。
人を殺すのは、人の言葉。
何気ない言葉が、こうやって、人の色を奪っていく。
黒に近い色は、どんな鮮やかな色であっても上塗りしてしまう。
でも、難しいことは抜きにして。
作者様の柔らかな文体。
退避する。終焉の色。
まずは一度、飲まれてください。
呼んだ後、きっと誰かに優しい言葉をかけたくなる。
そういう意味でも、これはちょっと不思議な物語。
あなたの言葉は黒?
それとも、その存在を鮮やかに彩るカラフル?
どちらですか?