企画から来ました。
まずカクヨムではほとんど見かけないであろう、マジシャンを題材にしていることに興味をそそられました。
そして、主人公ソフィアたちが暮らすサーカス団の描写も丁寧で、その場にいるかのような錯覚を覚えます。
人物描写も丁寧で、物語の人物たちが脳裏に浮かびやすいです。
ソフィアの家族描写もほこっりと温かくて微笑ましいのも良いですね。
なにより、注目して欲しいのは時代背景。
女性に対して世論が持つ常識、それゆえの偏見がリアリティを持ち、それらがうまく会話によって織り込まれています。
よく資料を読み込まれておられるのだと思います。
読み応えのある作品です。
19世紀のフランスを舞台に、少女がマジシャンを目指す作品です。
まぁ上記の説明は「あらすじ」に書いてある内容を凝縮しただけですが、ともかく内容もしっかりしてます――と偉そうに言える立場でも何でもないのですが、文章が丁寧で地に足の着いた感じがして非常に好感が持てますね。
作品の中身に関しても、あまり他で見ないタイプの話で(自分の読む範囲が狭いだけかもですが)、その珍しさもあってスイスイと読み進められました。
まだまだ物語の序盤だとは思うので、今読み始めれば追いつくのは簡単だと思いますよー。
以上、応援がてらのレビューでした。
物語は美麗で繊細なサーカス団の描写で幕を開けます。
文章は読みやすく、それでいて言葉の組み合わせが綺麗です。それがこの小説の魅力の一部です。
無論、魅力はそれだけではありません。
主人公であるソフィアちゃんは、働きたい女性に厳しい近代ヨーロッパで夢を追いかけます。父に羨望の眼差しを向け、一生懸命自分の好きなものに取り組む姿は応援したくなります。
まだ始まったばかりで12話までしか読んでおりませんが、今後の展開にとても期待しています。
特にキャラクターの成長が見どころですし、過去が明かされるのも楽しみです。
人間関係でハラハラする場面もありますが、温かい雰囲気の小説を楽しみたいのであれば手に取ってみてください。
最後に、最大の魅力は読者もキャラクターと共に成長できるところです。私は現在高校生で大人にどうこう言われたくない歳です。それでもこの小説を通して得られる学びは胸に響きます。それが創作や読書の醍醐味だと思います。
長くなりましたが、このレビューを最後まで読んでくれた方は是非読んでみてください。
きっと気に入りますよ。