頼子の視点より先に長めのリアルエピローグ〜その後

 あれから数が月、暇があれば小説を見ている。

 金が無いからだ…いや、もちろん小説を愛しているが…見ていて思う。


 よくエピローグってあるけど、大体いきなり子供が出来たりして幸せになってる。


 ちなみにクソのクマシオ作品見ると大体そう、他の作者のエピローグは未来を想像させるエピローグなのに、いつも意味分からない未来の話…多分…何も思いつかなかったか、脳内だけで何かが完結してんだろうな。読者を置いて…


 クソシオの様に全部後付けで何とかなる世の中であればどんなに楽か。


 とりあえずヴァルキュリア時代のコネで、シンからカスタマーセンターの管理職(在籍のみ歩合)で正社員という事にしてもらった。

 しかもほぼ在宅だ、月に一回出社すれば良いらしい。何か怪しいし、シンは家が指定暴力団だから、俺はヤクザのフロント企業の…

 いや、俺はとにかく正社員と言う立場が必要だ。

 

 何故か?


 頼子のご両親に挨拶に行くからだ。

 

 最近は頼子は奇行も減り、安定してきている。

 よって、近い内に頼子の家に結婚の挨拶に行くのだ。

 よく小説で『是非是非ウチの娘を…』なんて親は余りいねぇ。多分。


 頼子の親は結構厳しい、さらに言えば俺はペラペラ喋るボンクラと思われているから余計厳しい。

 今までは何とか茶を濁してきたが…


 後、リアルな事を言うと余りガタガタ言われると『俺がボンクラも何もオメーの娘、カイゼルからの戦場カメラの股渡りをしたが?』とか言ってしまうかも知れない。

 だから頼子の例の件は言わない、実際仕事のトラブルで休職してるとしか言ってない。


 理由のわからない事は全部排除して、普通の幸せをゲットするのだ!


 つまり普通の俺は、普通に結婚を許して貰うのだ。

 

「と言う事で、近い内に頼子のご両親に結婚の挨拶に行きたいんだけど…って聞いてる?」


「ん?和ちゃん聞いてるよ!ありがとう!何か仕事もお父さんが何か言ってたみたいだけど気にしなくて良いのに…でも色々頑張ってくれて…本当にありがとう…」


 うるうるしている頼子…これで良いんだよな?

 俺だって東京にいた時に散々見てきた肥溜めに様な家庭にしたくない。

 そういう想いで色々考えてきたが…


『カズちん!ハオッ♥私に任せてよ!バッチリカズちんの良い………………』


 俺の脳と耳が頼子のビデオチャットの通話相手の声を遮断した。

 肥溜めから声がしたような、風呂場で髪洗って時に虫が出た、そんな錯覚。


 ここ数ヶ月で、俺にとって良くない事がいくつかあった。

 一つは何故か俺の家にベニが挨拶に行った。

 何でお前が頼子より先に行くんだよ、馬鹿なのか?

 そして長男の俺より弟と妹に好かれて帰っていったらしい。

 何故らしいかと言うと、俺がいない時に行ったからだ。

 親は会社の上司だと思ったらしい、年下なのに良く出来た先輩だと褒めていた。

 上司じゃねぇよと言ったが『彼の言う事をしっかり聞きなさい』とか抜かす親。

 南米の暴れ牛の言う事の何を聞けと?

 まぁまぁ、ベニは良いんだ、別に。


 もう一つはシンがシオンの依頼の元…俺の人生(半分作り話)をでっち上げて小説にした。

 それが全然人気無い、つまり間接的に人生を否定された。

 俺の知らない所で許可無くつまらない人生扱い。

 結果、俺は微妙に凹んだ…まぁまぁ、これもまぁ良い。


 一番の問題は…シオンと頼子が友達になった…

 アイツ…シオンは異世界の俺を探しに行くと思っていたのに…まさかの俺の人生の伴侶を調略した。


 元カノと奥さんが仲良しとか本当にやめてほしいパターン…


 だから、何だか分からんがシオンが俺の視界をチョロチョロする。


 何か中国語が混ざるから良く言ってる事が分からない。

 先日も速達で『我嫁给了你、好♥』と書いた紙と変な誓約書が入ってたから調べたら勝手に結婚した事になってたり意味分からない。

 その誓約書が昔知り合ったシオンのいる組織の母体のマフィア宛になっているから破り捨てたり…

 

 勝手に家来て、仕事が忙しいだろうから東京戻れと言っても「ポルシェで3分♥」とか返事になってない事を抜かしよる…中国語でも3はサン何だなとか意味分からない事を思いながら見ないようにしていたが…

 

「シーちゃん!いよいよ結婚まで来たよ!後ちょっとだよ!」


 頼子…情報を与えるな…


「ヨリマン!しっかりやりなさい!大丈夫!私に任せとけば無問題!ね?カズちん?ハオ♥」


「いや………」


 何を任せるのか?

 ウチの未来の奥さんをヤ◯マンみたいな呼び方やめろ。

 お前の出る膜…じゃない、幕は無い。

 無視だ!無視。当日は…と言うか日付は言わない。

 俺は普通の人の坂を登り始めたばかりなので…




 俺は頼子のご両親をチェーン店とは言え料亭に招待した。

 大事なのはお・も・て・な・し!

 キチンとしたお店で接待し、スーツ着て乞うのだ。


 私達の結婚をお許し下さい…とな。

 そこで涙するのだ…向こうの親が…一人娘の旅立ち…走馬灯…じゃない、蘇る思い出と共に一雫の涙が…



 そして前日、頼子にバレないように(シオンに気付かれる為)伝えた。


「あ、明日、頼子のご両親とい海亭でご飯食べるから」


「うん?あぁ、ウチの両親とご飯を食べる約束でしょ?私に任せて!明日は近所のホームセンターのフードコードでご飯にしといたよ!私程度の家の人間にそんなの必要ありません(笑)料亭は和ちゃんの両親の時にするね♥」


 ちょ、まっ



※息抜きです、息抜きが必要なんです(土下座)

 


 

 

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煙草の煙の様なサレ男のボヤき クマとシオマネキ @akpkumasun

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