福原瞬バースデー兼作品案内
惣山沙樹
福原瞬バースデー兼作品案内
三月二十一日は僕の誕生日。惣山作品の先輩や後輩から沢山のプレゼントが届いていた。兄と二人で開封大会だ。
「よかったな瞬。どれから開ける?」
「そうだね、まずはこれかな。えっと……雪奈さんだー!」
喪女のVRMMORPG日記
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882655703
「あの雪奈さんか。処女作にして最大PV数を誇るという」
「なろうの方は千三百ブクマついてるしね、誰も勝てないよ」
「実質恋愛ものなんだがそこがウケたのかな……? で、何だった?」
「メガネだ!」
「雪奈さんメガネっ娘だからな」
すぐにかけてみて鏡で見てみた。
「おお……賢くなったような気がする……たまにこれつけて講義出ようっと」
「さっ、どんどんいこう」
「じゃあこれ。おっ、志貴さんだ」
猫と兎
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882657045
「作者が軽い気持ちで三角関係書き始めて苦しんだやつな」
「途中で結末変えたんだよね。それでもどちらか一方に決めたから凄いと思うよ」
「ショットバー舞台ものの始まりでもあるな」
「ヒロインどっち派か、っていうコメントがくるたびドキドキしてたみたいだね。ネクタイだよ!」
深い赤にドットの入った使いやすそうなデザインだ。さすが社会人。
「これは……ひっ……古枝さんか」
「ああ……あの不倫もの短編の……」
遠浅に溺れて
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882695274
「僕、古枝さんだけはこわいんだよね」
「大丈夫だあの人既婚者しか相手にしないから。中身は?」
「ザ・ピースだ! 缶のタバコ! これ吸ったことなかったんだよね」
「古枝さんらしいチョイスだ」
早速兄と火をつけて一服。いつものやつと違う気がした。
「ふぅ……次いこう。サムさんからだ」
「ああ、元祖美形敬語メガネのあの人な」
ネオネースト~アンドロイド特別捜査官~
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882586995
「作者唯一の長編SFものだね。兄さん、腕時計みたいな形してるけどこれ何だと思う?」
「わかんねぇな。あの人たち未来に生きてるから……」
「現代じゃ使えないっぽいね……あの人ちょっと天然入ってるから……」
インテリアにでもしておこう。僕はどんどん進めた。
「何か重いな。これはシュウさんだ!」
「カクヨムコン8参加作な」
Raining~吸血鬼の集うショットバー~
https://kakuyomu.jp/works/16817330649352335828
「群像劇書くの難しかったって作者が呻いてたね」
「中間は突破できたから凄いよな。ファンタジー要素があるとやっぱり強いよ」
「おっ、灰皿だ! これはチタンだって、カッコいい!」
「へえ、今のやつボロいからこれに変えようか」
バーテンダーだけあって好みをわかってくれてるなぁ。嬉しい。僕は次にいった。
「これは……作品の構成上名前出せないけど主人公のあの人だね」
赫濁(カクダク)
https://kakuyomu.jp/works/16817139557379436706
「最長の三十七万字のやつな。読破者数が少ないって作者が悩んでいるという」
「そりゃそうだよね。監禁調教近親相姦ものってだけでハードル高いよ」
「異能ものでもあるんだよな。相手の過去がわかるようになってしまったらどうなるかっていう思考実験の結果でもある」
「中身は……うわっ」
「げっ」
また警告が来るといけないので言わないけど、えっちなものだった。さすがだな。
「気を取り直していこうか兄さん。やった! 蘭さんだ!」
今宵、神戸のショットバーで
https://kakuyomu.jp/works/16817330661745741268
「惣山作品最強女子がきたか」
「男子部門は僕になっちゃったんだよねぇ……」
「二人とも男も女も落とすからな。中身は?」
「お香のセットだ! 色々入ってる、楽しそう」
「蘭のことだから、あいつもえっちなもの入れてくるかと思ったけどまともだったな」
ちょっと一安心。僕は次の包みを手に取った。
「葵くんだ! 何だろう?」
「珍しく近親じゃないBLものの主人公な」
「年の差ではあるから親近感あるけどね」
誘いはマティーニのあとで
https://kakuyomu.jp/works/16817330662141641501
「低温調理器だよ兄さん! 葵くん料理好きだもんね」
「俺たちに使いこなせるか、これ」
よく使い方を読んで挑戦してみようっと。残りが少なくなってきた。
「これは……純くんだ。カクヨムコン一緒に頑張ったから嬉しいな」
「書いた時期的には先輩だから敬うんだぞ」
ショート・ホープに火をつけて
https://kakuyomu.jp/works/16817330661153736955
「純くんってけっこうコミュ力あるんだよね」
「場にいたら安心するよな」
「おっ、イヤーカフだ! ピアスっぽいデザインだから気軽につけられそう」
そして、最後の一つになった。
「美月くんだね」
「総受けフェスタで生まれた子な」
セブンスター・シンドローム
https://kakuyomu.jp/works/16817330668162980402
「長編版はガッツリやらしいからアルファポリスとムーンライトにあるよ」
「生い立ち悲惨だけどハピエンになるからよかったよな」
「僕の真逆を行くんだよね。えっと……これ何?」
「えっちなものだよ」
「自分に使ってくれってことなのかな。ちょっと僕関西まで行ってくるね」
「やめとけまた蘭に叱られるぞ」
全て開け終わって、僕はほくほくしながら品物を眺めた。
「ふふっ、嬉しいなぁ。みんな僕のこと大好きなんだね?」
「いや……瞬の我が強いだけなんだよ。それだけじゃアレだから作品案内も兼ねたわけであって。ここから他の作品も読んでもらえたら嬉しいなぁっていうのもある」
「そういえば僕たちの作品のリンク貼ってなくない?」
「あっ、そうだった」
血の鏡
https://kakuyomu.jp/works/16817330668125761595
「いやぁ……僕ったらやりたい放題だったね」
「暴行強姦殺人死体遺棄してるんだよ。ついでに言うと二十歳になる前に酒とタバコもやってるぞ」
「やってないのは窃盗くらいか」
「やらなくていいからな?」
僕は兄の頬をさすって上目遣いでじっと見た。
「それで……兄さんからは今年は何?」
「えっ? 用意してないけど?」
「はっ?」
「これだけ先輩後輩から貰ったんだから別にいいだろ」
「嘘でしょ? 兄さんのやつ一番期待してたんだけど?」
「ごめんって。その代わりさぁ……」
「あーまたやらしいことしてうやむやにしようとする!」
これからも惣山作品をよろしくお願いします。
福原瞬バースデー兼作品案内 惣山沙樹 @saki-souyama
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★51 エッセイ・ノンフィクション 連載中 166話
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