第1話 定着しない管理部管理職

社内は落ち着かない雰囲気だった。転職してきた方がいるといつものことだ。

だが、今日の会社の空気はピリピリしているように思えた。

実行部企画課リーダーみな子が社長室へ入ってきた。

「まさおさん、今宜しいでしょうか。管理部の鈴木さんが・・」

「なんだと。毎回聞いているけど、事実でしょうね?」

携帯に録音された映像を見る。音が小さくて携帯に耳を近づける。

「動画も確認できたけど、Aiボットで作成されたものではないでしょうね?」

「それは・・、私たちのせいにされましても・・」

みな子はおびえながら、後ずさりをはじめた。

「申し訳ない。短期間にこう繰り返されるとどうしてもね・・」

まさおは社長として、社員を疑い深くなっているのを自身で理解している。

自身もHSPなので敏感なのだ。

「 申し訳ないが1つの報告だけでは、信用できない。また皆からの交渉を待つよ・・。」

まさおは、はぁとため息をついた。緊張で手が汗ばんでいた。

「うちの会社に合う、いい管理職はいないね・・」

「ニホンジン ㇵ アキラメタ ホウガ ヨロシイカト」

「私も 日本人なんだがね・・」

秘書のAiロボットに、そういって社長繊細ますおは、顔をゆがめた。


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株式会社HSP ますお社長 @taichi_komiyama

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