『トリあえず』に関するオチを3分くらい考えてみたが、今回もやっぱりダメだった

『トリあえず』に関するオチを3分くらい考えてみたが、今回もやっぱりダメだった

 私、♪(作者名です)には3分以内にやらなければならないことがあった。

 それは、『トリあえず』に関するオチを3分以内に考えるというものだ。


 なぜそんな馬鹿げたことをしているのかといえば、KAC2024の第6回のお題が『トリあえず』だったためだ。

 改めて振り返ってみると、毎回テーマの方向性が異なっている。

 ・第1回『バッファロー』 … なんだかイマイチよくわからない動物

 ・第2回『住宅の内見』 … 行為

 ・第3回『箱』 … 概念

 ・第4回『ささくれ』 … 物理現象または精神状態

 ・第5回『はなさないで』 … 感情

 ・第6回『トリあえず』 … 副詞


 以前の『バッファロー』、『住宅の内見』、『ささくれ』については安易に手を出すと大恥をかいてしまうような落とし穴があったのだが、今回は別の意味で困難だと言えよう。

 というのも、『トリあえず』なんて、曖昧さに定評がある日本人なら1日1回は使うであろう日常的な言葉だからだ。

 これまでは必死に頑張ってもネタが思いつかない様を書いていたのだが、その手法が使えないじゃないか。


 さて、ここで皆様が気になっている『3分以内に考える』にも触れてみますが、今回も意味がありません。

 『トリあえず』の話だけしてみたところで面白くもなんともないので、勝手に制約を付け加えてみただけです。

 『3分以内』と『バッファロー』の話をテンプレとして利用することで合理的に文章を生産しようという企てだったりもします。

 コスパとかタイパとか、なんかそんな感じのアレだよ。たぶん。



 詳しい分析に入ろう。

 今回は『トリあえず』ということだが、『トリ』がカタカナになっているところがポイントだろう。

 私はカクヨム歴が浅いため今回初めて知ったのだが、あの太った鳥のキャラクターは『トリ』という名前のようだ。

 『トリ』を付けたダジャレ的な発想で考えたような気がするのだが、これ以上は触れないでおく。

 そう、これが大人の優しさというやつなのだ。


 なお、『とりあえず』の意味を調べてみると以下のようなものであることが分かる。

 ――

 1. (もっとも優先させなければならないということが必然的であるというわけではないが、判断を保留してでも)すぐに、第一に。とりいそぎ。なにはさておき。

 2. (他に優先して行なうべきこともないので)さしあたって。暫定的に、一応。

 ――


 うむ。なんとも恐ろしい。

 この課題が書けない人なんていないのでは?と思うレベルである。


 そう考えると、このお題は実に私に厳しいテーマな気がしてきた。

 なにしろ、『その気になればネタなんていくらでも存在している』からだ。

 ネタに困る様を書いている私にとって、もはや天敵だ。


 しかも、今回も『全てを破壊しながら突き進む』などという、ある意味便利なパワーワードが使われていないのだ。

 これは迂闊に手を出しても大恥をかいてしまう可能性が低いため、適当に書いていればなんとかなるのだ。



 だが、よく見てほしい。この『トリ』だけカタカナになっているところが、何気に思考を誘導していることに。


 あえてカタカナにすることで『鳥』が(に)『あえず(会えない)』といったテーマが見えてきてしまうのだ。

 実に見事なトラップである。

 ちょっとカタカナにするだけで、激戦が予想されるテーマに誘導されてしまうのだ。

 私は鳥に会いたいだなんて生涯で一度たりとも思うことはないと断言できるくらいなのに、危うく『何かの鳥に会いそうな気持ち』になっていたのだ。


 愚痴ばかり書いていても仕方がないので、ネタ作りに入ろうと思う。

 だが、なんでもいいと言われてしまうと逆に難しいわけでして、やはり今回もネタが思いつかないのです。

 とりあえず書きながら考えてみることにします。


 あ!

 しまった……。やっちまった。


 トラップにばかり目がいってしまい、オチもないのに『とりあえず書きながら』などと書いてしまった。

 私は日本という国が大好きで、日本人であることを誇りに思っているのだが、今回ばかりは曖昧さに定評がある日本人であることを心底残念に感じるのだ。



 しかも、ここまでで既に30分は経過していることに気付いた。

 そう、私にはやっぱり今回も『トリあえずに関するオチ』を思いつくことなんて出来はしないのだ。


 『だが、人生は挑戦なのだ。結果が伴わなくても、時として挑戦しなければならないこともある。』


 と毎回書いてきた私だが、あえて言おう。

 やっぱり結果が全てだよと。

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