浦島太郎
※本作、海外の童話だけでなく、日本の昔話ともコラボするのです。
むかしむかし浦島太郎がいて、なんやかんやで竜宮城から帰ってきたら三百年経っていて玉手箱を開けておじいさんになりました。
この辺はみんな知っているので、でテンポよくいきます。今回の話は、浦島太郎のアフターストーリーなのです。
「はぁ。いきなりおじいさんになって、これからどうすればいいんだ」
すると、そんな浦島太郎の前にトリさんが現れました。
「そういう時は、それをネタに小説を書いてカクヨムに投稿すればいいトリ。作家というものは、どんな経験をしてもとにかく作品のネタにする生き物トリ」
「わしは作家ではないんだけどな。まあ、そういうことなら、これからカクヨム作家になればいいか」
そういうわけで、浦島太郎は亀を助けたところからおじいさんになったところまでを書きました。
あとは、カクヨムのワークスペースを開いて、公開準備をするだけです。
まずはタイトルを決めなければなりません。
タイトルはずばり、「浦島太郎」です。
次に作品ジャンルです。
しかし、ここで困ってしまいました。
「ジャンルはやはり、『詩・童話・その他』じゃな。いや、待てよ。わしの身に起こったことを書いたんだから、『エッセイ・ノンフィクション』かもしれん。まてまて、竜宮城に行っている間に三百年も時が流れたとなると、相対性理論でいうところのウラシマ効果が起きたのかもしれん。そうなると、まさかのSFになるのか?」
この数奇な体験、いったいどのジャンルにすればいいのかわかりません。
さらに、浦島太郎の悩みはまだ続きます。
竜宮城なんて、海の底にあるよくわからん場所だし、人間の言葉を喋る亀なんてもはやモンスターだから、異世界ファンタジーじゃないのか。
自分と乙姫様は胸キュンでキャッキャウフフな恋を育んだんだから、恋愛かラブコメにはならないだろうか。
浦島太郎は悩みました。思いっきり悩んで悩んで悩み倒しました。
これを読んでいる書き手のみなさんの中にも、カクヨムで作品を公開する時、ジャンルをどれにしようか迷った経験のある方、いませんか?
それのすごいバージョンになってしまいました。
もう無難に『詩・童話・その他』でよくね? なんてツッコミをしてくれる人は誰もいません。
その末に、浦島太郎はこう思いました。
「最後にトリさんやカクヨムなんて出てきたんだから、その時点でもう真面目な話じゃないな。なら、コメディでもいいんじゃないか? きっとそうに違いない。」
これでいいのかどうかはわかりませんが、とにかく浦島太郎は、そう思いました。思ってしまいました。
「これ以上悩むのも面倒だ。トリあえず、もうそれでいいだろう。決定ーっ!」
というわけで、トリあえずではありますが、浦島太郎のジャンルはコメディに決まりました。
トリさんも、自分が登場したのがきっかけでそんなことになるとは思わなかったでしょう。
早速、設定画面でコメディを選択しようとします。
しかしそこで、更に困ったことが起きました。
「なに? ジャンルでコメディがないじゃと!?」
そうなのです。カクヨムでは、現代ドラマやラブコメといったジャンルはあっても、コメディはないのです。
これでは、浦島太郎をコメディで投稿することはできなくなってしまいます。
「仕方ない。やはり最初に思った通り、『詩・童話・その他』にしよう」
こうして、浦島太郎のジャンルは決まりました。
しかし、どうにも心がモヤモヤします。
今回は、『詩・童話・その他』でよかったかもしれません。
しかし作品によっては、他のどれよりもジャンルコメディの方がしっくりくるというお話、けっこうありそうです。
なのにカクヨムにはコメディというジャンルがない。
はたしてこれでいいのでしょうか。
悩んだ太郎は、カクヨム運営に要望を出しました。
作品ジャンルに、コメディがほしいという要望を。
作者や知っている作家様の中にも、コメディジャンルがほしいという方、けっこういるのです。
公式様、本作をご覧になられましたら、ぜひ検討してみてください。
※本作、ネタが尽き、文字数も1万字という大台を突破したので、これにて最終回と致します。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
トリさんとおとぎ話とのコラボ、新しいネタが浮かんだらまたやりたいです。
【KAC20246】カクヨムのトリさん×おとぎ話、名作劇場 無月兄 @tukuyomimutuki
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