ひなちゃんのないしょ
さいとう みさき
あたし、大きくなったら先生のお嫁さんになるの
「ねぇねぇ、ひなちゃんってさ、せんせいことスキでしょ?」
「な、なんでしってるのあけみちゃん!?」
あけみちゃんにそう言われてひなちゃんは大いに慌てちゃいます。
そんなひなちゃんにあけみちゃんはニマニマしながら言います。
「だって、ひなちゃんイケメンのひとスキだもんねぇ~」
「そうそう、ひなちゃんってテレビのアイドルとか、だいスキだもんね」
あけみちゃんがひなちゃんの好みの傾向を言うと、一緒にいたゆなちゃんもひなちゃんがテレビのアイドル好きを暴露しちゃいます。
でもひなちゃんがイケメン好きでも先生の事が好きって事は分からないはずなのに?
だからひなちゃんは声をあげちゃいます。
「だ、だからってなんであたしがせんせいのことスキってしってるのよ!?」
「そりゃぁ、いっつもせんせいのことみてるしぃ~」
「せんせいのいうことだけはちゃんときくもんねぇ~、ひなちゃん」
「ううううぅ~///////」
ひなちゃんが不思議に思っていても、みんなにはバレバレのようですね?
と、ゆなちゃんが思い出したかのように言いはじめます。
「そういえばさ、せんせいってカノジョがいるらしいよ?」
「えっ? ウソっ!?」
「あ~、やっぱりひなちゃん、きになるんだぁ~」
「だ、だってせんせいってこのあいだあたしとおはなししたときに、カノジョいないっていってたんだもん!」
「そりゃぁ、ひなちゃんにはナイショにするよね?」
「うん、ひなちゃんにはナイショだよねぇ~」
「「ねえ~♪」」
あけみちゃんとゆなちゃんは声を合わせて言います。
でもひなちゃんにはとてもショックの様で、今にも泣きだしそうになっちゃいました。
「ふたりとも、いじわるいうからキライっ!」
そう言ってその場から逃げるように駆け出すひなちゃん。
と、砂場からお庭に行く時に段差で倒れそうになっちゃいます!!
あ、危ないっ!!
「あっ!」
「おっと、あぶない。大丈夫かい、ひなちゃん?」
倒れて怪我しそうになりそうなひなちゃんの身体がふわっと持ち上がりました!
何が起こったのでしょう?
見れば先生がひなちゃんがこけない様に抱き上げていました!!
「せ、せんせいぃ///////」
おしゃまなひなちゃんは、先生に抱きかかえられて顔を赤くしちゃいます。
やっぱり女の子ですよね~。
でも、それを見てあけみちゃんとゆなちゃんが笑顔で先生に言っちゃいます。
「せんせいぃ~、あのね、ひなちゃんってせんせいのことスキなんだよぉ~」
「そうそう、せんせいのおよめさんになりたいんだよぉ~」
「あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”っ! あけみちゃんもゆなちゃんもはなさないでぇっ!!」
思い切り先生に暴露されてひなちゃんは顔を真っ赤にしちゃいます。
でも先生は笑いながらひなちゃんに言いました。
「ひなちゃん、そうなのかい? いや、うれしいね。ひなちゃんが僕のお嫁さんになってくれるの?」
「ううううぅ~/////// せんせい、あたしがおおきくなったらおよめさんにしてくれる?」
「そうだね、大きくなったらね」
先生に大きくなったらお嫁さんにしてもらえると聞いて、ひなちゃんは顔を明るくして先生に抱き着いちゃいます!
「うれしいっ! あたし、ぜったいにいいおよめさんになるね!!」
「ははは、ありがとうね。さて、そろそろ降りてもらおうかな?」
「いやっ! せんせいはなさないで!!」
こうして先生はしばらくひなちゃんのモノになるのでした。
めでたしめでたし。
「もしもし、警察ですか? やっばい人がいるんですけど?」
ひなちゃんのないしょ さいとう みさき @saitoumisaki
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