バイト帰りの一存
御槍 翠葉
かゆいな、
「今日の仕事はここまでだからもう帰っていいよ」
「ありがとうございます」
そう言われ、すぐに更衣室に入り、着替えて仕事の荷物をロッカーに入れてから帰路についた。
「今日は忙しいかったな〜」
最近、寒くなってきた、寒いのが苦手な私はできるだけ厚着をして帰ることにする。なんだが寒い、手袋をつけていても手が凍えるようだ。
「う〜、そろそろほかのバイト探した方がいいかな?」
こんな事を言い続けてはや1年半もう仕事内容も慣れてきていたしここから違う仕事に変えても順応できる気がしないが。
私はそう思いながら地下鉄に入り電車に乗った。それにしても寒いな、今日の最低気温って何度くらいなんだろう。スマホを取り出し時計を確認した。
「そろそろ6時か」
寒さの原因は夜に近づいているせいかもしれないな、地下鉄で帰っているため外が暗いのかは分からないが冬の6時はもう夜と言ってもいいだろう。なんか手が痒いな、そう思うと私は痒い所をかくため手袋を外した。寒いし痒いのダブルパンチだ。指をかいていると、ささくれ?ができていた。おかしいな乾燥しないようにしているのにやはり水を使う機会が多いとこういうこともあるのかな?
「こういうのってとっちゃダメって聞くけど」
私はそう独り言をつぶやいたが少しだけ気になっていた。実際ささくれって邪魔だしそれにどうなるかなんて分からないから、私は好奇心に負けてささくれをひっぱってとってみた。
イタッ
一瞬痛みが走った。だがそれだけだそのあとは特に何も無いしなんなら手が少し生温かく感じる。どうしてだろう。それにしても手が痒いな、指先がすごく痒い、なんでだろう?最近寒くなってきたから乾燥で痒くなっているのかな最近乾燥に効くクリーム塗ったのにな、意味なかったのかな、また新しい効き目のいい物を探さないと。
また明日もバイトは忙しいだろうし、今日は早く帰って寝ておこう。
私は手の温もりを感じながら家に帰ったのだった。
バイト帰りの一存 御槍 翠葉 @goyari_suiyou
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