生きる証　～Fairies　短編～

KAC第四回参加作品。お題「ささくれ」

ハヨンは雷を操る能力者だ。能力者はこの世の中に生きてはならない。人間に見つかればすぐに殺される世界の中で、彼女は家族を失い、ひとりぼっちになってしまった。怒りと悲しさと寂しさの中で、ハヨンは自分の指にできるささくれを剥がすことで生じる痛みによって、自分が生きていることを実感させる癖がついていた。
いま彼女は他のペストの仲間たちとともに生きている。新しくできた居場所にいることで、ハヨンの癖は治まるのだろうか。

連載中の長編小説Fairiesの外伝。同じ世界線です。ぜひ本編もよろしくお願いします。
https://kakuyomu.jp/works/16816700428703928422