第48話 EP5 (17) クレアが痩せた!!(エピローグ)

「じゃあ行きますよ。お腹出してっ」

「はーい。へそ出し~」


 ニーモは大きく深呼吸してから、ほっぺたをクレアの柔らかいお腹に押し付けた。


「ひゃっひゃっひゃっ」

 クレアがくすぐったくて笑う。


「うー、やっ! それっ」

 ニーモが掛け声をかけながら細胞を変質させる。


「お、お、おおおー いいじゃないか、ニーモ」

 クレアは男みたいな声で、自分の体の変化を表現した。


 ―― 今度はクレアのダイエットは成功した。ザックによるカロリー制限と、上達したニーモのヒーリングスキルにより、バランス良く痩せることができたのだ。


「きゃーっ、超うれしい♡ ニーモちゃ~ん、ありがとー!!」


 飛び上がって喜んだクレアは、お約束通りニーモに思いっきり抱きつき、キスをしまくった。


「それはいいです~、やめてくださ~い」


(ああ、おとなしくしてくれよ~、後ろに薬草があるんだよう)

 ウォードは薬草を守るのに必死だった。

 

(ニーモは想像以上に腕が上がっている。メル、お前ってこんなに凄かったんだな)

 コロは一人で呟いたのだった


 そしてクレアにとっては人生最高の一週間となった。



 ◇ ◇ ◇



 ウォードはオーラにメールを送った。学会への報告も含んでいる。


『オーラ先生、ノースランドに入りました。もうすぐ先生とお会いできます。新規の報告があります。アンチエージングと肥満のコントロールに関してです。どちらも箱とヒーラーによる単純な処置だけではなく、並行してカウンセリングや社会参加、カロリー制限など従来のオーソドックスな治療指針を組み合わせることにより、非常に効果的でバランスの良い治療ができることがわかりました。別途処置の詳細をご連絡しますので学会内での検討をお願いいたします。また、シオンから小型ケースをいただきました。レベッカ、ニーモ、シオンの3人とも指導者としての未来の自分自身がおり、半永久的な寿命を得ていることが分かりました。ニーモの未来人がメルでした。早めにレベッカも自身の未来人と会う事が良いのではないかと思います』



 ――マメがまた吠えた。えさをくれと、散歩に連れて行けと。


 マメの事また忘れていたよ、ごめん。



 エピソード5終わり。



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 Season1はこれにて終了です。

 Season2は秋にでも開始できればと思います。


 ここまでお読みいただきありがとうございました!

 2024年6月 三杉 令

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ウォードの箱 - On the Growth of Girls in Glazed Cases 🦞三杉令 @misugi2023

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