不条理なのに至極納得

本作の題名は主人公の主張そのまま。「なのに」と言いたいことがお有りのようです。

ですが、言わせていただけると、主人公の言動を読んだ人からすると至極納得する結末なんです。

通常の物理法則から見ればあり得ないことですが、人として考えれば道理が通っていて、むしろこうであって欲しいと願います。

主人公に箱を渡したのは、物理的な人ではなく、運命が服を着たものだったかもしれません。

現実には、こうもスカッといきません。ですから人は小説に納得できるものを求めます。