俺の女神が余計なことをしてくるから狂いっぱなしだ。

こわき すすむ

第1話

俺、楽多太郎。

32歳。契約社員だ。


みんな俺の職場超絶ブラックだと

思うだろうが実は違う。

超絶ホワイトなんだ。


朝9時始業、夕方4時終業。

残業なし、土日祝日休み、

極めつけは、誕生日休暇がある。

上司や先輩、他の社員は

怒らない、叱らない、当たらない、無理をさせない。

と接してくる。


今日も上司に褒められる。


「楽多さん、この図面分かりやすい。

現場の人は助かってるよ!」


隣の席の先輩からは俺の頑張りを労ってくれる。


「楽多君、よかったね。努力しているからだよ」


職場は俺を「有能な人材」と評価が高い。


ホワイト。

まさに天国。

この会社で本当に良かった。

俺は幸せの絶頂だ。

イエーイ!


そんな気分に浸りながら今日も仕事を終えた。

先輩から声がかかる。


「今日もお疲れ様。ゆっくり休んでね」


俺は会社を離れて帰宅する。


鉄骨階段のある木造アパートが自宅だ。


「ふぅ、今日も仕事したなぁ。お疲れ」


就寝。


※※※


おれは夢を見た。


「ごめんなさい、楽多さん。これからが人生の本番です」


「絶望するでしょうが、死なないでください。じゃあ」


二人の女神が心配そうな顔をしてからフェードアウトした。


※※※


翌朝目が覚めると、俺は頭が重いことに気が付いた。

この日、俺は問題を起こす。

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俺の女神が余計なことをしてくるから狂いっぱなしだ。 こわき すすむ @kowaki

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