ある日、主人公のペンギン清美は、浜辺で一人の男性と出会います。この男性はもういないと思っていた同族であり、二人(二羽?)の間には恋が芽生えますが……。 タグがついているので書いてしまいますが、ご安心ください、ハッピーエンドです。読者は物語が幸せな結末に向かっていくという期待感と安心感を持ちながら読み進めることができます。ラストシーンでの愛の深さに、心温まる素敵なラブストーリーでした。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(1489文字)
川を泳ぎ、陸に上がるペンギン。釣り人たちは当然のようにそれを迎え、親しむ。その情景だけで、明日も優しくなれるって気持ちになる。そうか。変わらない毎日を維持するにもエネルギーは必要で、そしてエネルギーが枯渇しないよう補給すると変わるものなのだ。ある日、ペンギンはペンギンと名乗るヒトを浜で拾う。それが変化をもたらすエネルギーか。変化させないためのエネルギーか。ペンギンがペンギンであるため、必要なエネルギーとは何なのか、ペンギンは気付く。世の中にはペンギンが詰まってる!