バッファローの群れを止める方法を三分くらい考えてみたが、明らかに無理ゲーだった

バッファローの群れを止める方法を三分くらい考えてみたが、明らかに無理ゲーだった

 私、♪(作者名です)には三分以内にやらなければならないことがあった。

 それは、『全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ』の止め方を考えるというものだ。


 なぜそんな馬鹿げたことをしているのかといえば、KAC2024のお題をまとめて終わらせてやろうという邪な企みによるものだ。

 短編小説が苦手な文章力のない私が、2本も書くなんて無謀もいいところだ。

 ならば、まとめて片付けてしまうのが合理的というものだ。

 コスパとかタイパとか、なんかそんな感じのアレだよ。たぶん。



 さて、お題にある『バッファロー』だが、皆さんはどのような動物なのかをご存知だろうか。

 小説を1本書くのだから、当然理解している必要はあると私は思う。

 そう考えると、このお題は実に良いテーマな気がしてきた。

 なにしろ、『にわかバッファロー識者』をふるい落とすことが容易にできてしまうのだ。


 しかも、『全てを破壊しながら突き進む』などという、穏やかではない表現まで使われているのだ。

 これは迂闊に手を出すと大恥をかいてしまう可能性があるため、慎重に考えなければならないだろう。



 私にはアメリカ辺りに生息する、いわゆる『水牛』と言われているデカい牛という、なんとも曖昧な知識しか存在しない。

 似たようなもので『バイソン』という動物も知っているが、その明確な違いを理解しているわけではない。


 私が『バッファロー』という単語を初めて知ったのは、漫画『キン肉マン』に出てくる超人の名前からだ。

 だから、このお題を見たとき、『ハリケーンミキサー』だとか『ロングホーントレイン』だとか『2000万パワーズ』だとか、多くの人が反応に困るようなことばかり頭に浮かんでしまった。

 

 認識の範囲を『牛』まで広げてみたときに連想できるものといえば、中国の史記に出てくる『火牛の計』というものがある。

 日本では源(木曽)義仲が平家軍と戦う際に使用したことでも知られている。

 だが、これは『バッファロー』ではないし、日本や中国の牛と習性が同じかを確認しなければならないため、安易に採用すべきではないように思う。



 こんな時はAIの出番だということで、聞いてみることにした。


「バッファローの群れを止めるのはどのような方法がありますか?」


「バッファローの群れを制御する方法はいくつかあります。以下にいくつかの方法を紹介します。」


 えっ、そんな方法が存在するの!

 しかも、いくつかって……。

 ワクワクしながら、回答が作成されていくのを眺めていた。


 ――

 1. 電波の停止方法:

  Wi-Fiルーターの電波を停止することで、バッファローの群れを制御できる場合があります。Wi-Fiルーターの設定画面から無線機能を無効にすることで、電波を発信しなくなります。


 2. 二重になったWi-Fiルーターをオフにする:

  もし家庭LAN内でルーターが二重に動いている場合、1つのルーターをオフにすることで電波を制御できます。詳細な手順は前回の回答で説明されています。


 これらの方法を試してみて、バッファローの群れを効果的に制御してください。ただし、バッファローは野生動物であるため、安全な距離を保ちながら対処することをお勧めします。

 ――


 うん、そうだよね。

 そうすれば止まるよね~って、そっちの『BUFFALO』かい!

 でも、最期の行で『バッファローは野生動物であるため……』と書かれていることから想像すると、AIにはWi-Fiルータは野生生物だと認識されているという驚愕の事実を知ることができた。


 ここまでで既に30分は経過していることに気付いた。

 そう、私には『全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れ』を止めることなんて出来はしないのだ。


 だが、人生は挑戦なのだ。

 結果が伴わなくても、時として挑戦しなければならないこともある。


 私が今回の挑戦で得たもの、それは2本のお題をこうして1本の短編小説として纏めることに成功したことだ。

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バッファローの群れを止める方法を三分くらい考えてみたが、明らかに無理ゲーだった @keionpu

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