全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れが現れてから破壊されるまで

貴金属

全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れが現れた。

全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れが現れた。


アメリカ大陸を縦横無尽に全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れをどうにかする為にアメリカはスペインからベテランの闘牛士をたくさん雇わないといけなくなった。

勿論闘牛に使われる牛とバッファローは別物なのだがまあええやんそんなことはの一言によりそうなった。


アメリカの都市を全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れから守ることになった一流闘牛士のホセ=フトゥン・ホカホカーニ氏はこう語る。


「全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れもバッファローですからね。一流の闘牛士の腕を持ってすれば群れごと他の方向に向けることも容易いことです。そしてアメリカ大陸は広いですからね。一回何もいない方角に向けてしまえば一週間ぐらいは何も起こらずにいるんですよ。つまり週に1日働くだけで莫大なお金が入ってくる!君もなろう!闘牛士!」


プロパガンダだった。実際には毎週十数人の怪我人が出ている過酷な仕事であった。闘牛士の育成は国家的急務となった。



それはさておき。全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れを何かうまいこと使えないかという考えが国の上層部から出てきていた。


大統領が試しに処理に困っていた学生時代のラブレターを全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れの進行方向においてみたところ、ラブレターは可読性がなくなるぐらいまでに木っ端微塵になった。


大企業の社長が試しに処理に困っていた核廃棄物を全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れの進行方向においてみたところ、数万年かかる半減期が一瞬で終わってしまうぐらいに木っ端微塵になった。


全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れは文字通り全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れだと解ったので、壊せない色々なものを壊す為に全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れを使おうという発想は当たり前になった。


処理に困った電池とか処理に困った兵器とか処理に困った心の壁だとかそう言ったものを全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れは破壊しつづけた。


全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れによって色々な社会問題が破壊されていく中で、一人の闘牛士が全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れの誘導の際に足元にあったバナナの皮ですっ転んでしまった。


闘牛士が持っていたマントはすっぽ抜けて、全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れの真ん中に落っこちた。


全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れは闘牛士のマントに向けて殺到していく本能があることはみなさまご存知の通りだと思うが、当然その通りになった。


全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れは全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れに向けて殺到し、そして全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れは全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れを破壊した。バッファロー同士がぶつかり合って壊れていく姿はまるで鏡に吸い込まれていくかのようだったとその闘牛士は語っていた。


そして全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れが全ての全てを破壊しながら突き進むバッファローの群れを破壊し終わった後には、アメリカの広大な大地が漠然として広がっていた。


そして今から処理に困ったこの話のオチを破壊できなくなり呆然とすることになった作者がいた。


どっとはらい。

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