ある日♪森の中♪

アレス達との思い出が詰まった、マイホームを去ってから数時間後.....


「おっ!!アレは....」


私達は、街道らしき道を発見するのだった。


「師匠、これが街に繋がる道なのか?」

「うん、そうだよ。この道を辿って行けば、街に辿りつくかもしれないね」

「本当!!」


私の言葉を聞き、キラキラとした目になるアレス。

そして


「「街♪街♪街♪」」


という歌を歌いながら、街道を歩くのだった。


「この先にある街は、どんな街なのかが楽しみです」

「だね」


確か、森に入る前は.......小さな村があったはず。

..........その村が、残っていればいいなぁ。

と思っていたら


「グルルル.......」


熊の魔物.....レッドベアが現れた。


「あれま、熊だね」

「あ、本当だ。熊だ」

「今日は熊鍋ですね」

「熊鍋!!やったぁ!!」


レッドベアの肉って、熊肉の割には、めっちゃくちゃ美味しいんだよね。

やっぱり、魔物の肉って動物の肉とは違うのかな?


「グ、グルル?」


私たちの様子を見て、少しだけ警戒するレッドベア。


「で、どうする?誰がレッドベアを倒す?」

「師匠、俺やりたい!!」

「先生、レッドベアを狩る許可を」

「お師匠様、あの熊を倒してもいい?」


oh、みんなやる気満々だ。

と、そんなことを思っていたら......レッドベアが、ガクガクと震え始めていた。


「アレ?レッドベアがビビり始めた」

「へぇ、レッドベアでもビビるんですね」


ビビるレッドベアを見つめながら、そう呟くクロ。

そして、何かを考えた後


「先生、少し試したいことがあるのですが.....いいですか?」


と言った。


「何々?魔法の試し撃ち?」

「みたいなものです」


そう言った後、クロは、レッドベアに近づいたかと思えば......その瞬間、レッドベアの体から、赤い棘が突き出し、そのまま倒れるのだった。


「......中々エグい魔法を開発したね」

「そうですかね?」


キョトンとした顔で、そう言うクロ。


「まさか、血を硬化させるのと同時に、棘へと変換させ、操る......うんうん、水魔法の応用が効いてるね」


私がそう言うと、クロの顔が輝き


「そう!!そうなんです!!この魔法は、水魔法・氷魔法を応用することによって、血を自由に変形、硬化が可能になったんです!!それに加えて、硬度も調整可能で....」

「クロ、とりあえず落ち着け」


アレスの声かけによって、我に帰るクロ。

うん、その気持ちは凄く分かる。


「ああいう魔法が使えるなんて......クロお兄ちゃんは凄いね!!」

「そう....ですかね?」


ライラの言葉に対し、クロはそう呟くと


「そうだよ!!だって.....血を操る魔法って、なんかカッコいいんだもん!!」


続け様に、ライラはそう言った。

その言葉を聞いたクロは、少しだけ微笑んだ後、こう言った。


「.....ありがとう」


そんな微笑ましい会話をした後、レッドベアを解体する私達。

んで、解体したレッドベアの肉の一部は、亜空間魔法を使って収納し、食べる分の肉は、焼き肉にして食べることに。


「ん〜!!焼き肉最高〜!!」


森で採ったハーブとの相性抜群すぎるでしょ!!


「ガツガツガツ!!」

「ハグハグハグ!!」

「モグモグモグ!!」


美味しそうに、レッドベアの肉を食べるアレス達。

成長したとはいえ、食べ盛りなのは変わらないんだよね。


「やっぱレッドベアの肉は美味い!!」

「一応、ハーブを採取しておいて良かったですね」

「ね〜!!」


アレス達は、顔を見合わせながらそう言うと


「「「おかわり!!」」」


と、肉を催促してきた。


「ハイハイ、肉は逃げないよ〜」


そう言った後、肉をアレス達の皿に乗せる私。

と、そんなことをしていると.....


「「「「グルル....」」」」


焼き肉の匂いにつられたのか、今度は、シルバーウルフ達がやって来た。


「なぁ師匠、何かシルバーウルフが来てるぞ」

「多分、肉の匂いで来たんじゃない?」

「そっか、肉は美味いもんな」


肉の匂いは、食欲をそそるもんね。

仕方ないと言えば、仕方ない。

そう思っていたら、案の定、シルバーウルフ達は私たちに対し、襲い掛かろうとした.....のだが


「「「「グルル!?」」」」


念のため、私が張っていたが発動したのか、シルバーウルフ達は、結界にぶつかっただけではなく、そのまま吹っ飛ばされるのだった。


「ホッ、簡単な結界を張ってて良かった」

「先生、いつの間に結界を.......?」

「いつの間にって、出る前ぐらいかな?」


私がそう言うと、クロは納得したのか


「なるほど、だから何かに守られている感覚があったんですね」


と言った。


「師匠スゲェ!!」

「お師匠様、カッコいいです!!」

「フフン、もっと褒めてもいいんだよ」


アレスとライラの言葉に対し、自慢げにそう言う私。

その後、昼食を食べ終えた私達は、再び歩き始めるのだった。

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規格外魔女は愛弟子達と共に旅をするようです〜なお、その愛弟子達も最強だった模様〜 @marumarumarumori

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