読み切った後、言葉にならない感情がこみ上げてくる作品です

幸せで温かな子ども時代を否応なしに戦火に巻き込まれていく五人の少年たち。

それぞれ皆大切なものを失い、傷つきながらも未来に向かって歩んでいく姿に希望と人の強さを感じます。

戦争のくだりの表現がとてもリアルで、心が苦しくなる所もありますが、この物語が辛いだけで終わらないのは、登場人物たちがこんな目にあっていても未来に絶望していないところかもしれません。

出会いと別れを繰り返しても、五人の友情が途切れていないところが救いだなと思います。

温かさ、苦しさ、切なさ……そして若者たちの未来に光あれ!と最後に言いたくなる作品です。

その他のおすすめレビュー

東雲 晴加さんの他のおすすめレビュー117