ダンジョン・オブ・ザ・デッド

　最果ての地と呼ばれる場所にある地下迷宮に、ひとりの男が訪れる。全身に傷を負っていた魔物の男は介抱され、ゾンビの少女と出会う。男は自らをルシファーと名乗り、少女はアリスと名乗った。アリスはこのダンジョンの監督であるダンジョンマスターで、ルシファーが魔王配下の四天王だと知り、ダンジョン内を案内する。アリスにとってこのダンジョンは家であり、そこに住まう魔物たちは家族である。アリス曰くこのダンジョンは魔王の別荘として建造中で、十一年の歳月をかけて地下十階まで建造されている。建設員の大半が労働中の事故で失われているため、アリスが大半を手掛けたダンジョンは、彼女の丁寧な仕事と趣向が凝らされたものだった。違和感を感じたルシファーは、アリスに、外の世界の真実を話す。十年前に魔王が斃され、二度と魔王がこの別…続きを読む