第2話 自称お嬢様の義母は遊戯がお好き
うちの義母は自称お嬢様である。
遊戯がとても好きなお嬢様である。
毎日毎日パチンコへ行かれるが、あくまでもお嬢様であるらしい。
金銭感覚もなく遊び歩く姿勢はお貴族様の感覚なのだろうが、良く調べもしないで近くの消費者金融に駆け込みお金を借り、自身の夫に謝りながら肩代わりしてもらっておいでだったのは去年のことだっただろうか。
「そこに借りられるようなシステムがあったのが悪い」
その言葉はその年の家族の流行語大賞になった。
そんな記憶も新しい出来事があるのにも関わらず毎日遊戯に勤しむ姿には私も感服した。
こうなればもはや誰の声も届かない。
義父の言いつけによって金銭の貸し借りが出来なくなり、お金の無心もなくなった昨今。
お嬢様の遊戯は1円パチンコになった。
いやはや、さすがお嬢様、慎ましやかになったものである。
それと同時に我々の心の平穏が訪れたのはいうまでもない。
うちの義母の自称お嬢様の道はまだまだ続く。
うちの義母は自称お嬢様 きたの雪華 @kitanosekka
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