なんか思ってたのと違うんだけど?(新那視点)
集合場所に着くと他のメンバーはすでに集まっていたようで、私と
男子3人に女子3人ね……ふぅん……。
女子3人の内1人は、男子の1人と仲が良い様子。敵になる可能性は……0ではないけど低いかな。
私と手を繋ぐ
それはそうでしょ、
強くて優しくて……私の全てを捧げても良い、捧げたいと思えるのは、
となると……警戒するべきは残りの女子2人かな。私達姉妹ほどじゃないけど、結構可愛いし。
当たり前だよね、私達がいるもんね?
「私は
「「「「「「はぁっ!?」」」」」」
とりあえずジャブで牽制。
女子2人には、チャンスなど微塵もないと知らしめておく必要があるからね。
男子2人? 元々眼中にないから。
「彼女じゃないって! 言っただろ、再婚した相手の───」
「そんなに強く否定しないでよ
嘘はついてない。添い寝だけど、一緒に寝たもんね。彼らがどんな風に曲解しようが、私と
男子2人は嫉妬に狂ってる様子。
フフ……いい気味だ。
私の
「ねぇねぇ、聞いてもいい!? あっ、私は
「
「
「もちろん本当───」
「いや、違うからな? 親父が再婚して姉妹ができたんだって」
「
「……
「えっ、俺が悪いのか?」
「あの……お二人はいつからそんな関係で……? あっ、私は
おずおずとした様子で聞いてきたのは、女子2人のうちの片方、
彼女が
「ゴールデンウィークの少し前かな? きっかけは……」
チラッと
前世がとか、転生が、なんて言わないって。言ってもどうせ信じないんだし。私達だけの秘密だもんね。
「私の一目惚れ……かな」
「「「おぉぉぉぉっ!」」」
「「くそがぁぁぁぁっ!!」」
女子の歓声と、男子の悲鳴が響き渡る。
……ん? 何で歓声?
「こんな、神に愛されてるぐらいの美少女が一目惚れとか……その事実だけで尊い……」
「しかもその相手の
「その上超美人の姉と天使な妹もいるとか……同人誌も真っ青な神展開ですわ」
「3人でイケメンの取り合い……いや、3人が協力する展開も……。どっちにしても薄い本が厚くなるのは必至……!」
「月島家の壁になりてぇなぁ……」
この人達は何を言っているんだろう?
「
「そっ、そんなことな───」
「この前私がお風呂入る時、
「「ぅおぉぉぉぉっ!?」」
「おまっ、それ捏造だろうがっ!」
「でも脱衣場で会ったのは本当じゃない。私の裸見たでしょ?」
「それはっ」
「
「楽しんでんじゃん! 同棲楽しんでんじゃん!」
荒ぶる男子2人。
あぁ……彼女とかいないんだな、この人達は……。
「そ、それってすっごくエッチなのでは?」
「
「
「あ、あの、
「参考までに! 参考までにお願いします!」
「お前ら何言ってんの?」
今まで出会ってきた男子は言い寄ってくるばかり、女子は嫉妬して来るばかりだったから、こういうタイプの人には出会ったことがなかった。
……どう対応すればいいのか分からない……。
「……
「ぁっ……ごめん」
繋いでいる手に力が入っていたのか、
「さっきまでの調子はどうした? 知らない人ばかりで緊張するのは分かるけど、それで尻込みするタイプでもないだろ?」
「……
「全然そんなこと無いけど……今の表情の方がいつもの
「っ!!」
あー、もう、あー!
「んっ♡」
「っ!?」
若干照れくさそうに目を逸らしている
赤くなって驚く
2人の世界に入っている
鼻息を荒くして二人を舐め回すように見つめる
膝から崩れ落ちる
「何このカオス」
「いっそのこと、放っておいて私達だけでカラオケ行っちゃう?」
この場の雰囲気についていけない
前世で倒したはずの魔王とその娘達が、今世である日突然家族になった。好感度振り切ってるの、おかしくない? 風遊ひばり @Fuyuhibari
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