加賀人は私が守らないと……
「
「オッケー」
「『みんなもう待ってるぞ』って送っとく」
通知のあったスマホに目を落とし、俺……
今日このメンバーで遊ぶきっかけになったのは、他でもない俺と
何を隠そう、俺と
ゴールデンウィークだし、
彼ら彼女らの狙いはなんとなく分かる。
以前の騒動で
俺と
そう上手くはいかないだろうけど。
んで、
ただ、
問題は
「
「正直ダメ元だったけどな。今あいつ、なんか忙しそうだし」
「忙しそうなのに誘ったの?」
「まぁ、息抜きになればと思ったんだよ」
「イケメンの気遣い、最高かよ……」
「
「いやいやいや、私は見てるだけなんで! もっとイチャイチャしてどうぞ、見てるだけなんで!」
恋バナが好き……というよりは、カップルがイチャイチャしているのが好きなのであって、邪魔するでもなく、本当に見守っているだけなのだ。
『なんか変なやつ』というのは、クラスの共通認識である。
かといって本人のコミュ力はかなり高く、陽キャ寄り。そして友達の恋愛相談に乗るのがめちゃくちゃ上手く、クラス内外関わらず友人が多い。
ただ趣味が特殊な、普通のクラスメイトだ。
「……いや、
「…………」
普通だと信じたい。
「ごめん、待たせた」
それから数分後、ようやく
「うっす、
適当な所で話を切り上げ、声のした方へと目を向けると……
「すまん、もう一人追加してもいいか?」
「初めまして。私の
そこには、とんでもない美少女と手を繋ぐ
♢♢♢♢
少し遅れたけど、俺は
駅に向かう途中、『……なんかあの女の人、
「
「今日はずっと離さないわよ?
「えぇ……」
移動中、何度もした会話だ。
かといって振り解こうものなら、『私と手を繋ぐの嫌なの? ねぇ、どうして?』と詰め寄られるに決まってる。
そんな俺と
「ごめん、待たせた」
「うっす、
振り向いた
その視線は全て俺の隣の
「すまん、もう一人追加してもいいか?」
「初めまして。私の
「えっ? いや、まぁいいけど……じゃなくて、どちら様で……?」
「私は
「「「「「「はぁっ!?」」」」」」
「いや待て
「どうして? 同い年なんだし、姉でも妹でもないでしょ? それに、こんなに仲がいいんだから」
「ちょっ……!」
見せつけるように腕に抱き付いてきた
ムニッとした極上の感触と共に今朝の光景がフラッシュバックし、ブワッと頬が熱くなる。
そんな俺とはお構いなしに
「
「『彼女いない同盟』を結んでた俺らを、裏切ったってのか……?」
「いや、別に
「「それとこれとは話は別だ!」」
「彼女じゃないって! 言っただろ、再婚した相手の───」
「そんなに強く否定しないでよ
「なん……だと……?」
「あんな美人な姉と天使みたいな妹がいるくせに、さらに別の美少女と一緒に寝た……?」
「リアルハーレムかよクソッ!」
「一人で3人も独り占めするようなやつがいるから、俺らがあぶれるんだ!」
「リアルラブコメ主人公を許すな!」
「
「放っときゃそのうち収まるだろ。それより問題はこっちだろうさ」
「?」
そして、ギラリと目を光らせた
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