第三節 やる気とモーターとやる夫やらない夫
第三節 - 第一典章 やる気の霊圧が…消えた…?
どうも、やる気とは拳を交えたくない。そしてオリジナルの斬魄刀を考えるのが楽しい人間、Σ T.Y.P.E.です。パロディタイトルの持つ力は圧倒的ですね。自分の脳の出力する酒粕のようなタイトルよりも数倍、いやそれ以上に人を惹き付けてくれるような力を感じます。自分の考えたタイトルなんて甘い、甘すぎますね。
ただ、人間というのは独自性を持ってると自身で思いながらその実パロディの塊のような生き物なので、パロディにかまけることもまたしょうがないことなのかもしれません(怠惰)。でも、自分だけの発想で、他の人に評価されたいよね…。
このパロディの話は予定帳にも書いていたことなのでこれまた別のエッセイで深堀りしたいなと思います。一体第何節になるんだろうか()。
改めてタイトルを見直してみましょう。あんなに拳を交えたマブダチのやる気君の霊圧が消滅してしまっています。
創作意欲という方面でこの界隈ですさまじい力を発揮してくれるやる気君。ではなぜ、この初心者エッセイスト(エッセイスト初心者?)はこんな致命傷を負ってしまったのでしょうか。
えー、先ほども述べた予定帳(裏紙ひときれ)をなくしてしまったからですね。
あれは自分にとっての疑問アーカイブのようなものだったので、それはそれは80以上の疑念が書いてあったわけです。楽してお題を見つけられるお宝です。
失くしてからの失意は相当なものでした。第二節を書いてる最中に急遽この第三節が書かれ始めましたが、第二を放り出してこちらを書くことに逃げるくらいです。
保存されてなかったWordのプロジェクトと同じくらいの虚しさが漂っています。
ま、第二筋が終わらない限りこいつは投稿できないんだけどね!
その後無我夢中になって探していたら何とか見つけられて辛くもめでたしめでたしとなったわけですが、思い立ったが吉日。やる気って何だろうと思ったせっかくの機会ですし、やる気というものを考えてみましょう。
やる気には心理学的なアプローチと科学的な切り口があります。後者はさらっと流しますが、脳内物質の一種であるドーパミンとかの所謂「幸せホルモン」がドパドパ出るとそれが行動につながるといった感じです。達成感は特にドーパミンが大量放出された際の感覚とされています。
やる気ビンビンの対極にあるうつ病の原因も現時点はこれで一応説明できます。割と有名ではないでしょうか。
今回のメインは前者です。唯物論は納得は簡単ですが、つまらないですからね。
最初にマズローの欲求階層について解説しておきます。この概念は心理学でかなり大きい支持を得ているもので、中学生以上の教科書にこれが掲載されていた気がします。というわけで、聞いたらご存じの方も多いはずです。
簡単に言うと、人間の行動する動機の原因に五階層の欲求があるとする仮説で、低次元の欲求が満たされるとその次の段階の欲求が生じるというものです。
ただ、段階といっても、こう、階段を上るように一段一段絶対踏むものでもなく、ある程度すっ飛ばすことができると個人的には考えています。ある程度下の欲求がボロボロでも問題なく次の段階へ進めるとも思っています。
五つの階層は順番に
生理的欲求 安全欲求 親和欲求 自尊欲求 自己実現欲求
と名前が付けられています。
|ここま で を 基 本 的 欲 求とし|これを成長欲求としている|
これは人間がいかにして自分を変えるようなアクションを起こすかを図式化したもので、欲求のステップアップを満たせばやる気が起き上がるということです。
実際、飲まず食わずで何かをする、戦地など危険な場所で何かをするというのはあまり考えられないことです。運が悪いと死んでしまいます。ここでまず生命の安全を確保し、次に他人に認められる、仲間との情を整えることで精神面の安全が高まります。そしてこのように周到に安全な状況に身を置いたうえで、目標に向かって成長しようという「やる気」が起こってくる。と、いうような構造になっています。
わたくし自身にこれを当てはめてみますと、多少納得がいきます。私がこのエッセイを始めたの時は身心どちらも安定していましたし、安全欲求を頭痛で損ねてしまうと執筆をやらなくなったりしています。トイレで作業を中断したり、お腹が空いてしまってどうしても身が入らなくなる時もこの概念でわかります。
ただし、これだけでは足りません。説明がつかない状況が多々あります。満たしたはずの生理的欲求がいとも簡単に目の前のポテチにぶち破られたり…。しかし底なしの欲求があるのかと頭を抱えることはありません。ここに出てくる概念で大体解決できます。どんどん行きましょう。
ところで、やる気の同義語は知っていらっしゃいますでしょうか。
やる気とはモチベーションのことですが、心理学用語でmotivationは「動機づけ」と訳すことがあります。というか、英語の構造的に「動機づけ」の方が正確な訳と個人的には思えますが……正確すぎる。頭が固い訳だ()。
急に脱線してどういうことかというと、この「動機づけ」に種類があるためです。この種類がやる気のいわば「強度」を決定づけていると思っています。
さて。動機付けには大別して二種類、「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」があります。名前が示す通りで、外が報酬や刺激、内が行動自体への目的から生じるものです。ただ、いろいろな説を見ても性能的に内>外です。
創作人は、内発的を目指した方がいいでしょう。というより、その塊のような人たちです。故にアンダーマイニング効果は避けたいところ。これは内発的動機づけが外部の報酬のために弱まってしまう現象です。つまり、PVには構っていられないのです()。心理学ってかなり残酷。
予備知識はこれで終わりです。これらを踏まえて、やる気というものを捉えます。
まず、この創作界隈において、「やる気」というのは先述した成長欲求を指します。他人から褒められたいという動機より、まず「こんな作品を作りたいんだ!」という創作そのものへの熱意を指します。もちろん前者の欲求のままに進むこともきっかけとしてはよいでしょう。実際、幼少期はその傾向が大きいように思います。
ただ、作品作りというのはとても長い根気のいる作業ですので、報酬を欲してしまい、結果が出ないために投げ出してしまう例が後を絶ちません。創作に対するやる気には、長期スパンで頑張れる内発的動機づけが望ましいのです。
そうはいっても、報酬は欲しいものです。作ったものが誰かに評価されるというのは、とても嬉しいですよね。俗に「モチベが上がる」って言いますよね。こういう嬉しさはきっかけとして非常に重宝されます。
ならば、外発的動機付けをきっかけとして利用して、内発的動機付けを生み出すことはできないものでしょうか。
実はここからが本題みたいなところがあって、独自の論が飛び出してきます。それが「生産」ではなく「変換」が発生しているというものです。
変換というのは単純明快。外発的ryが内発的ryに変換されるということです。何が違うんだという声よりはどうしてそう思うかと思われる方の方が多そうな話ですので、たとえ話をします。
やる気を動力と捉えてみます。今回の例は電車を動かす動力です。
前者の考え方は従来見慣れてきたようなパンタグラフ型です。外部電力が高圧電線を通じて電車の各種電力機器にエネルギーを与えて稼働しています。しかし、いったん電力供給がなくなると電力系統はすぐにストップしてしまいます。いずれ電車は止まってしまうでしょう。
後者の考え方はリニアモーターカー型です。超電導状態になった物質に電流を流すと、その物質に永久に電流が流れ続けます。外部電源が常に電力を与える必要はありません。こいつが永遠に強力な電磁石として機能してくれるため、あとは磁石のガイドウェイを進むだけです。ちなみに、内装の電力についてはコイルを用いた非接触充電によるものだそうです。本当に内部だけで完結できますね。
いかがでしょうか。電車が動くことを行動とし、そのための仕事を動力と考えると、リニアの例の外発から内発への変換がよく見えるのではないでしょうか。
僕たちは創作する際、日常にあった些末なことだったり、何かの刺激からアイデアを得ていることが多々あります。スケジュール管理をして、それを達成するぞという目標を立てて行動することもあります。
たまに、自分のリビドーに突発的に従っている例もあります(それはないものを作るというある意味世界からの刺激でしょうか)。
活かすも殺すもその人次第。つまりその刺激や制約という「外発」を「内発」にいかに変換できるかはその人次第なのです。
といってもリニア一辺倒ではないし、パンタグラフの例も考えられます。永遠に催促すればいつかは作品はできるわけですし。捉え方は無限じゃないですかね。
自分はあまり自己啓発本は読まないのですが、やる気について書かれたものはものすごく見かけます。この「変換」に基づいた話があるのか気になりますね。
ちなみにやる気にはもうひとつ面白い話があるのですが、長くなりそうなので次回にまわしたいと思います。
次回。最終典章。やる気とは対極のあいつが登場……?
応援コメント、お気に入り登録があると、わたくしのやる気が向上し、好感度ポイントを稼ぎ()、次回作の投稿につながります!
初心者へのバシバシな指導も、自分、お待ちしております。
<了>
雑感集。 Σ T.Y.P.E. @whydontyouxxx2153
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