3月26日 砂の少年の1、2話グラッド視点
※砂の少年を読んでから見ることをお勧めします。
太陽が強く照りつける朝。
僕は砂漠で迷ってしまった人の案内をしていた。
風は吹かず、ただひたすらに僕は太陽に照らされた。
_____
少し歩くと誰一人居なかった砂漠に、人間の姿がぼんやりと見えた。
砂漠ではサンドワームが潜んでいるため、人の安全を守ることが使命である。
彼はラクダに跨っていた。
「カダナヒス、魔法石、銃などを揃えていますよ」彼は口を大きくして言った。
どうやら旅商人のようだ。
(カダナヒスか、山脈地帯も旅をしたんだな)僕は心の中で呟いた。
僕は此処、砂の国の隣、石の国で育ったので暑いのには慣れていた。
これから砂漠を当分旅することになるので、銃くらいは買っておいてもいいだろう。
魔法石はミシャから貰ったので、今はあまり困らない。
「すみません。銃を一つ買っていいでしょうか」僕は彼に近寄りながら言った。
「いいで…」その時、旅商人とラクダはサンドワームらしき生物に飲み込まれていく。
彼は商品の銃などで反撃するが、銃弾は一口で飲み込まれてしまう。
「危ない!!」これは僕の使命だ。
僕は彼に向かって全速力で走り出した。
あと少しだけだ。目の中には旅商人、それだけしかなかった。
僕は手を差し伸べた。
彼の手を掴み、僕は上手くサンドワームを避けた。
「上手くいった」僕がこのまま逃げようと思った瞬間急に足が重くなった。
砂に足を取られたのだ。
その隙を見計らい、誰かに魔法をかけられた。
「体が、重い」
______
「目が覚めたか坊や、私はお前に魔法をかけた。それもとっておきの魔法だよ。坊やは陽の光を浴びるとケルチという化け物に変化してしまう体になった」
魔法石の入った鞄も封印され、僕は反撃することすらできなかった。
その時体全体に痛みが走った。
足から手まで怪物へと変化していく。
「ダメだ…」僕はケルチと化し、傷だらけの弱った体で陽の当たらない影を探した。
______
やっと辿り着いたのは小さな煙突のついた建物であった。
建物の中で僕はばたりと倒れた。
_______目を覚ました。
どうやらあれから数日は経っているようである。
その時近くで声がした。
「だ、大丈夫か!おい、しっかりしろ!」誰だ?
_コメント_
本編と比べたら面白いかもですよ。
思いついた時に書く短編集 モリイ @moriikunosusi
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