第3話

そうして迎えた学園祭当日。

朝は正直苦手だが、飾り付けが終わっていなかったので始発に乗った。

学校にはほとんど人がいなかった。

教室に二人の影が見えた。


それは見るべきじゃなかったと思った頃には遅かった。

篠崎くんにのんが抱きついていた。

やっぱり二人ともそういうことだったんだと気付いた。

のんに相談したのも、篠崎くんとのLINEに浮かれてたのも結局私の思い上がりだった。

勝手に足が動いて走って使われていない教室がたくさんあるところまできていた。


ほんっと最悪だ。

超青春イベント初日に嫌なものを見た。

のんは友達だし嫌いじゃない。

だけど裏切られた気分になった。

きっとその時自分の中の何かが壊れかけていた。

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アップルパイと花束 中村ran @son_co

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