お仕置き談義
@kurakusyun
第1話
いや、さすがにタバコはダメでしょ?」
カラオケボックスの中で歌も入れずに大学生の瑞樹は頬杖をつきながら呆れたようにそういった。
「ちがっ、違うし!昔!昔クラブで遊んでた時に少しだけですよ?匂いがつくからすぐ止めましたし…でも…残ってたやつが部屋から見つかって」
せっかくリアルで話をすることができたキー友だと言うのに、変な誤解だけはされたくない。そう思った高校生の朱理は慌てて少し腰を浮かせて両手を振って、違う違うとアピールして瑞樹の隣に移動する。
街で遊びまわっていた朱理は悪友に勧められてタバコもアルコールも嗜んだ事があった。しかし、元々多少の悪戯はともかく悪い事のできない性格だった上に、匂いに敏感な朱理は直ぐにタバコを止めていた。
だがその数本だけ減ったタバコの箱をクローゼットに隠していた事をすっかり忘れていた。それを洗濯物をしまおうとした母親に見つかるまで。
「あーあ。それはお尻が真っ赤になっちゃうねぇ」
「……むちゃくちゃお尻ぶたれました…ヘアブラシで百以上はお尻ぶたれて…正座で長いお説教……その上お尻出したまま1時間廊下で立たされて…うぅ〜」
朱理は瑞樹の服の裾をしっかりと握りながら、涙目でお仕置きの愚痴を言う。
元々下手なアイドルそこのけの顔立ちをしている朱理に甘えられて、瑞樹は少し頬を赤らめながらも頭を優しく撫でてやった。
「あら〜可哀想に。よしよし、頑張ったね」
瑞樹は高校生がタバコを吸っていたのだから仕方ないなぁと苦笑しながらも、自分も昔は無茶をして良くお仕置きをされていたと思い出した。
もっとも、今も変わらず膝の上で泣き叫んでしまっているのだが。
「あの、その、それを言うなら頑張ってね…です。今週は毎日お膝の上でお尻ペンペンだってママが…。これ見て下さいよぉ」
朱理はそう言って立ち上がるとスカートを捲り、薄いピンクの可愛いショーツを横にずらしてお尻を瑞樹に見せた。
「え、ちょっ、可愛い…朱理ちゃんのお尻…」
小振りながらも丸く形の良い朱理のお尻にはヘアブラシで出来た紅黒い痣が出来ており、その周りは朝のお尻叩きでまだ少し赤みが残っている。
朱理>
「タバコなんて!」
バシィッ!バシィッ!バシィッ!バシィッ!
朱理が学校から家に帰り、ただいま〜とリビングに入ると、八割方中身の入ったタバコの箱とライター見せられた。
それを見た朱理のしまったと言う青ざめた顔を確認した母親は、何も言わずに朱理を膝の上に乗せてヘアブラシでお尻百叩きにした。
何とか言い訳をしようとする朱理だったが、本気で怒っている母親の厳しいヘアブラシの連打に泣き喚き、息が詰まり、言葉が上手く出てこない。
「ちがっ!あうっ!ままぁっ!ひぃっ!ちょっとだけッ!いたぁいっ!ちょっとだけなのっ!あーっ!」
「何が違うの!ちょっとでも吸った事には違いないわよ!高校生がタバコ何て!悪い子!」
バチィンッ!バチィンッ!バチィンッ!
「ごめんなさいっ、ごめんなさいっ!いたいぃっ!ためしただけなのぉっ!もうしませんっ!ほんとにだからぁっ!」
「今日は徹底的に反省させて上げますからね!こらっ、暴れるんじゃありません!ちゃんとお尻出しなさい!」
ビシィッ!ビシィッ!ビシィッ!ビシィッ!
「ごめんなさいぃ!ままぁっ!いたぃ、いたいよぉっ!まま、ごめんなさいぃてばぁっ!」
朱理が膝の上で大暴れをしながら泣き叫んでも、母親は許さなかった。
真っ赤に腫れ上がったお尻が紅黒くなった頃ようやく母親はヘアブラシを置いた。
朱理はしゃくり上げながらごめんなさいごめんなさいと何度も呟いている。
母親は待ってなさいと告げるとリビングを出ていった。
朱理は腫れ上がったお尻を両手で押さえながら、ソファの上で泣き崩れていた。
ショーツは膝までどころか足から完全に脱がされてしまい、ソファの下で丸まっている。
戻ってきた母親の手にケインを見つけた朱理は、かぶりを振っていやいやをすると必死にごめんなさいごめんなさいと母親の足に縋り付く。
「ママ、ごめんなさいっ!…ままっ…ままぁ…ごめんなさぃ…!ケインはゆるしてぇ…あーん」
母親は朱理の様子を見て望み通りの効果に内心満足した。
さすがに話は信じてやらねばならないし、そうなればタバコは現在の話ではない。
それに対してケインを使う気はなかったが十分に脅しつける必要があるとは考えていた。
「椅子に座る度に思い出せるように今週は毎朝お尻を叩いてあげましょうね。これを使うかどうか、これからの朱理の態度次第ね」
「うっわぁ…痛そう…痣の上から叩かれると飛び上がる程痛いもんねぇ…」
朱理の痛々しいお尻を瑞樹はそっと撫でてやる。瑞々しくなめらかで柔らかい感触の中にアザの微かな硬さがあった。
紅黒く腫れ上がっている朱理のお尻はいまだに熱を帯びているかのようだった。
「ん…瑞樹さん…恥ずかしい…あ…ちょっと、押したら、いたいよぉ…」
「あ、ごめんごめん。でも毎朝お尻ペンペンじゃあ良い子にならざるを得ないよねぇ」
「学校行く前にお尻ぶたれちゃうなんてサイアク!授業中ずっと痛いけど、怠けて点数悪かったら今度こそケインだって言われてちゃったから」
それこそ母親の狙い通りの効果であったし、よく反省できているとも思われていた。
涙目で拗ねていた朱理は大きな猫のような瞳を潤ませて可愛く膨れると、文句を言いながら瑞樹の腕に抱きついた。
「よしよし。とーっても悪い子の朱理ちゃん。一杯お尻ペンペンされて良い子になろうね?」
瑞樹は朱理の頬をぷにぷにと突っつきながらからかうように、わざとお尻ペンペンと強調した。
「むぅ、瑞樹さんのイヂワル!次、瑞樹さんの番!」
朱理は拗ねながらも自分の頬を突っつく瑞樹の指に仔猫のようにじゃれつき、瑞樹自身のお仕置き話をせがんだ。
「本当に朱理ちゃんは 仔猫みたいだねぇ。仕方ないなぁ。よいしょっと。見ちゃったしね…見ていいよ」
瑞樹は仕方ないとばかりに立ち上がると、スリムジーンズのベルトを緩めてその下の黒いレースのショーツと一緒にお尻の下辺りまで痛がりながらずり下げた。
お尻自体を朱理に見せる分にそこまで恥ずかしくはないが、自分が高校生の朱理と同じように母親の膝の上でお尻を叩かれて泣き叫んでいる事を話すのはかなり恥ずかしかった。
とはいえ、朱理にだけ話をさせて自分が話さない訳にはいかないのだが。
「わ、わわわ…い、痛い?泣いちゃった?」
瑞樹も整った容姿をしているがさすがに顔では朱理には負ける。だが、大きく形の良い胸と丸い上向きのお尻は勝っていると思っていた。
その大人の色香漂うお尻も今は痛々しく腫れ上がり蚯蚓腫れが何本もついている。
「今、お仕置きになったら私本気で土下座でも何でもするね。それくらいには」
「由緒正しい旧家の躾ってやっぱり容赦ないね。写真で見せてもらった瑞樹さんのお母様凄く優しそうなのになぁ」
「うん。普段はね、すごく優しいよ。話も聞いてくれるし、頑張ったらちゃんと本気で褒めてくれるし。…その分怒るときも本気だけど。丁寧な口調のまま、容赦なくケインを振るうのよ…」
瑞樹>
「言いつけの守れない子はたっぷりとお尻を叩いてあげますよ」
ジーンズとショーツは自分で下すように言いつけられ、死ぬほど恥ずかしい思いをしながら瑞樹はお尻を丸出しにした。
ベッドに座った母親の膝の上に乗せられた瑞樹の身体は短めのケインで叩きやすいようにお尻は少し外に向けられている。
凛々しく大人びた雰囲気の瑞樹も母親にお仕置きと言われれば、小さな子供のように怯えてしまうのは長年の躾のせいだろう。
「私もう大人だよぉ…門限なんて…」
ビッシィッ!
「ひっ!?」
「だから0時までにして上げているでしょう?バーで私との約束を忘れるまで飲んだのは誰ですか?」
ビッシィッ!ビッシィッ!ビッシィッ!
「痛ぁいっ!だってぇっ!あうっ!待ってっ!お母様、ちょっと待ってよぉっ!いたいぃっ!」
「待ちません。心配掛けて…瑞樹反省なさい」
ビッシィッ!ビッシィッ!ビッシィッ!
瑞樹はいつものようにすぐに子供のように泣き叫んだ。
両足をバタつかせ真っ赤に腫れ上がったお尻を逃そうと暴れた。
お尻を庇おうとした手も背中で押さえつけられ、足を踏みしめたくてもジーンズが邪魔をしてもがくことが精一杯。
「いたいぃっ!おかあさまぁっ、いたいいよぉっ!もうやだぁっ!うわーん、ごめんなさいぃっ!ごめんなさぁいっ!」
「瑞樹、ごめんなさいが言えたわね。じゃあ素直にお仕置きを受けられるわね?」
「ゆ、ゆるして、おかあさま!」
ビッシィッ!
「ひぃーっ!」
「ごめんなさいしてからが本番だって言われて…いつも通り凄く泣いちゃったよ…はぁ…ちょっ、朱理ちゃん痛いよっ」
「瑞樹さん、こんなに大きなお尻してるのにお尻ペンペンされるなんて…」
朱理は蚯蚓腫れに沿うようにして瑞樹のお尻を撫でた。瑞樹は恥ずかしさに顔を真っ赤に染めながらも、何故か抵抗することが悪いことのようにされるがままにしてしまう。
「大人なのにお膝の上で一杯お尻ぶたれて……悪い子なんですね…」
「い、痛いよ…朱理ちゃんやめ…お、お願い…」
朱理は親指を押し付けるように蚯蚓腫れに這わせた。瑞樹は痛みとともに悪い子という言葉にビクリと体が反応してしまう。
「お母様のお膝の上で泣きながら暴れちゃうんですね…可愛いです瑞樹さん…」
「いやぁ…もう…ゆるして…ご、ごめんなさい…ぐすっ」
お仕置きされているような奇妙な気分に瑞樹は涙が溢れ出してしまった。
「えへへ、さっきの仕返しですよ。やり過ぎちゃったかな、ごめんね瑞樹さん」
朱理は瑞樹のお尻から手を離すと、瑞樹の手を引き自分の胸に頭をかき抱いた。
凛々しいほどに格好の良い瑞樹がお仕置きの話の時は子供に戻るのが、朱理にはたまらなく可愛く思えてしまった。
「うっう…酷いよ…朱理ちゃん。年上をいじめるなんて…」
文句を言いながらもお尻をしまおうともせずに、涙目で朱理の胸に顔を埋めて甘える姿は仔犬のよう。
「よしよし、良い子良い子。私が仔猫なら、瑞樹さんは仔犬だね」
「くぅん…」
二人のじゃれあいは瑞樹が我に返り、年上をからかった罰に朱理を膝の上に乗せるまで続いた。
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