【最終回】 温泉旅行④

 「ねぇお姉ちゃん。お兄ちゃんって今寝てるんだよね?」


目が覚め始めてる中、近くから美海の声が聞こえてくる。


「そのはずよ」


どうやら姉ちゃんもそばにいるようだ。


「でもさぁ、はピーンと立ってるよ? お風呂と見たのと同じぐらいの大きさじゃない?」


「大地のはかなり大きくなるみたいね。目が離せないわ♡」


「あたしも~♡ …また直接見たいから脱がしちゃおうか?」


「良いわね」


2人がズボンに手をかけ始めている。本当に脱がす気か?


「おいおい、夜這いは感心しないぞ」

目を開けてから体を起こして阻止する。


…姉ちゃんは着替え済みだが、美海は寝間着のままだ。


「あ、お兄ちゃんおはよ~」


「おはよう大地。よく寝れた?」


「姉ちゃんと美海の良い匂いのおかげでな」

あと胸の感触も良かった。


「嬉しい事言ってくれるじゃない。朝食できたからリビングに来て」


格好で推測すると、姉ちゃんが早起きして作ってくれたんだな。


「わかった」


3人一緒に俺の部屋を出て、リビングに向かう。



 リビングのテーブルには、既に朝食がセットされている。


「姉ちゃん。早起きして作ってくれてありがとな」


「当然の事よ。しっかり食べて頑張ってもらわないと」


今日俺達はバイトがあり、俺は午前~昼過ぎまで・姉ちゃんは昼過ぎから夕方あたりになる。忙しいランチタイムを乗り越えるには、たくさんのエネルギーが必要だ。


そして、俺達は定位置について朝食を食べ始める。



 「ねぇ、ちょっと訊きたいことがあるんだけど良い?」

朝食中、美海が俺と姉ちゃんを観て言う。


「どうした? 美海?」


「昨日あたしが寝た後にでヤったの? そういう話してたよね?」


「な…」

まさか聞かれてたとは。


「してないわ。大掃除で疲れちゃったからすぐ寝ちゃったの…」


「そうなんだ。じゃあ今日はできそうだね♡」


「美海。一応訊くが、何のことかわかってるか?」


「もちろん♡ 〇ックスのことでしょ?」

美海は俺に熱い視線を注いでくる。


「大地がどうしてもやりたくないなら仕方ないけど、私達じゃ興奮できない?」


「そんな事ない。昨日の風呂で俺の大きくなったを見ただろう? 興奮できない相手に大きくなったりしないよ」


「良かった♡ 今日の夜が楽しみね♡」


「お兄ちゃんとお姉ちゃんはバイトあるから程々にしてね。あたしがうまくやるから」


「ありがとう美海。空いた時間にお昼寝して、体力を温存しておいてね。明日お母さん帰ってくるから、今日が最初で最後のチャンスなのを忘れないで」


「わかってるよ。お姉ちゃんは心配性だな~」



 朝食後、俺は準備をしてからバイトに向かう。終わったら、俺も昼寝した方が良さそうだ。何しろ2人を相手にするんだからな。


「いらっしゃいませ~」


店内に入ると、店長の挨拶が聞こえた。ホールに出てるとは珍しいな。彼は早歩きで俺の元に来てくれた。


「やぁ大地君。休日に出てもらって悪いね」


「いえいえ。店長にはお世話になってるし、これぐらいは当然です」

友達がいないから簡単に出れるとは言わないでおこう…。


「実は君に話しておきたい事があるんだ。詳しくはキッチンにいる芽依に訊いて欲しい」


「わかりました…」

どういう話なんだろう?


俺は気になりつつ、レジそばのスタッフ専用入り口からバックヤードに入る。



 準備を済ませてからキッチンに入ると、須藤さんが仕込みをしていた。


「須藤さん。店長から話があるって聴いたんですが…」


俺の言葉を聴き、彼女はこっちを見る。


「そうなの! 実はアタシと大ちゃん、結婚する事にしたんだ!」


「そうなんですか。おめでとうございます!」

もしかしてでヤったのがきっかけ?


「ありがとう。これからは副店長として頑張ってくよ~」


結婚しても働くみたいだな。それは朗報だが…。


「あの、結婚式はいつやるんですか?」


「やらないよ。お金かかるから」


「? そんなにかかるんですか?」


「かかるよ~。大ちゃんと一緒に調べたけど、目が飛び出そうになったもん」


金の問題なら仕方ないか…。


「それに、両親によく思われてないの。『10歳差は厳しくない?』って」


須藤さんは大学1年の18歳。店長はうろ覚えだが、20代後半~30前半だったっけ。


「芸能人で、それぐらいの歳の差夫婦いますよね?」


「アタシもそう言ったんだけど、歳とると頑固になるみたいでわかったもらえなかったよ」


「そうですか…」

実際難しい問題だよな。


「周りにどう思われようと構わない。アタシと大ちゃんが幸せならそれで良いの」


そう言う須藤さんは満足そうだ。今の言葉、俺達きょうだいにも当てはまるような?


「…って、おしゃべりが過ぎたね。荒井君これから頑張ろう!」


「はい!」



 バイトが終わり帰宅したものの、リビングには誰もいない。姉ちゃんと美海はどこに行ったんだ? カギはかかってなかったから、家にいるはずなのに…。


探し回った結果、2人は自室で昼寝をしていた。夜に向けて体力を温存してるみたいだ。俺も姉ちゃんを起こしてから昼寝するとしよう。



 姉ちゃんを起こして見送った後、俺は自室で昼寝を始める。家事は残ってるが、美海がうまくやってくれるはずだ。優秀で可愛い妹だから頼りにしているぞ。


そして、あっという間に夢の中に誘われる…。


「お兄ちゃん、夕食できたよ~」

ベッドで寝ている俺を美海が優しく揺する。


「……そうか。作ってくれてありがとな」

いつものように頭を撫でる。


「えへへ♪」


この可愛らしい反応もいつも通りだ。ずっと撫でたくなる。


「お姉ちゃんは帰って来てるから、3人一緒に食べようね」


「そうか。…今日のメニューは何だ?」


「豚肉の生姜焼きにしたよ~。夜に向けてを付けたほうが良いと思って」


「そうか。夜は思う存分楽しもうな」


「うん♡」


俺と美海は一緒に自室を出て、リビングに向かうのだった。

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【完結】姉と妹にやられる、秘密の性教育 あかせ @red_blanc

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