レビューを読む前に作品を読んで下さい。
- ★★★ Excellent!!!
しばしば思うのですが、魔術と科学は表裏一体なのではないでしょうか。
世界を満たす事象について、ことばで説明出来るものを「科学」、できないものを「魔術」と区別して読んでいるだけで、その本質は、世界を理解しようとする、ヒトの自然な欲求です。
そして、この欲求が別のヒト個体に向いた時、それは愛へと化します。
この作品は、そういったヒトが持つ世界とヒトに対する「理解への欲求」を清澄に見つめた紛うことなきSFです。
内容はネタバレとなりますので割愛致しますが、情景、心理、そしてそれらを貫く理屈、全てが丁寧に構築されています。読後感も非常に快く、何度も味わえる深さがあります。
ぜひご一読ください。