ゆるゆるだらだら怠惰で勝手にお金が入ってくる

一緒に暮らした祖母は、お金をこよなく愛する人だった。テレビの上には十円貯金箱。バス代をケチって２、３キロ歩くなんてざらだった。大好きなのは記念硬貨。大事すぎて使えないからたまる一方だ。唯一のぜいたくは宝くじを買う事。孫の結良への誕生日プレゼントも宝くじだった。
そんな祖母の影響を受けて、いつの間にか、お金に執着し、貯金が趣味になっていく結良。
お金をこよなく愛し、お金を求め、それは次第に狂気をはらみ、結良を追い詰めていく。
極限に近づいたかに思えたとき、結良は気づく。
ゆるゆるだらだらすれば、お金が入ってくることに―――