ガラス越しに外の景色が見える『カフェ』より、ちょっぴり毒舌なギャル二人(推定20歳)の他愛無い会話
とほかみエミタメ
第1話
「おっ、
「へぇ? 近年
「ほれほれ、うちの人差し指が示す方向をよーくご覧あそばせ。現在電話をかけつつ、あの信号待ちをしている営業マンと思しきスーツの紳士だよ」
「ほうほう、アレか……って、げっ! マジかよアンタ? チビ・デブ・ハゲの三種の神器が
「はぁ、そうですが、何か? てか、チビ・デブ・ハゲのどこいら辺が駄目なのか、是非にもご
「すんげえ早口で喋ってて草生える。つーか、ソレって漫画だかアニメだかのキャラクターだっけか? リアルの代物じゃねーだろうがよ」
「そう、ゲームだよ。まあ、〇ービィは漫画化もアニメ化も共に果たしちゃってっけどさぁ……てか、え、まって、もしかしてス〇ブラとか知らんのオメー?」
「おう、この
「ああん? ざけんな。二次元と現実の区別くらいついてるっての。てか、人のタイプにケチを付てんなよな。こちとら
「あーね、そう言えばそうだった。アンタって
「あん? そんなの分かんねーじゃんよ。オメーは全人類の個人情報を漏れ無く把握してるってのかよ?」
「んまあ、そこまで地球規模じゃないにしろ、参考になるデータならあるべよ?」
「ほう? よし許す。今すぐこの場にて、その情報とやらを
「うぬん、
「はっ、なして相手の思考まで読めてんだオメーはよ。
「チッ、
「むふふ、容姿が美しいカテゴリに、さりげなくうちの事も入れた所は評価に値する。
「ハハァー、
「却下だ。頼んで良いのは水だけに決まっておろうが。うちの所持金の無さを舐めんじゃねーぞ」
「んだよソレ。
「ははっ、プロのお笑い芸人でも、漫才やコントのネタをよく飛ばすらしいし、あんま気にすんなって。てか、世の中はエロい男だらけだとか、何となくそんな話だった筈だぜ?」
「おお、思い出した、そうだよソレソレ。そいで業界人の男なんてもんはよ、あーしの事とか、まず100%の確率で口説きに来やがるんだよ」
「ふーん。でもさ、実際にイヤらしい事をされたって訳じゃないんでしょ? いきなりオッパイやらケツを揉んでくる輩なんぞ、この現代じゃ既に絶滅種だろうに」
「まあ、流石にそんなストレートなセクハラマンは確かに
「や、そ奴らはひょっとしたらホテルの中に設置してある、映画やらゲームやらカラオケを楽しみたかったのかもよ。もしくはホテルの料理が目当てだったのかもしんねーし」
「いや、メシ食ったあとに再度メシ食うんかよ。あーしはフードファイターか」
「そこはホレ、お腹を空かせる為にエッチするから問題ないやん」
「それって、結局あーしヤラれてんじゃんか」
「プハッ、ウケる。てか、幾ら何でも無理があり過ぎるわな。そりゃヤリモク確定っすよ、おぜうさん」
「だろ? まっ、世の中の
「は? 初耳なんですけどソレ。そげな重要なエピソードを、何故に今の今までうちに黙っていたのか。それでオメーの
「ふふん、ご多分に漏れず、他の
「OH……うち大ショックの頂点なり……マジかあー、ショックだわー。更に言えば「M」様って愛妻家で有名な好感度ランキング上位の
「はっ、アンタも
「おほっ、じゃあコレを機会にさ、それこそ漫画やアニメやゲームの二次元キャラクターに対して推し活を始めるってのはどうよ? 二次元は絶対に裏切らないしさ。やあやあ、こちら側の世界へようこそ。歓迎を致しますぞい」
「はぁ……マジにアンタって、そっち系のヲタク趣味が大好物だもんね。でもさ、アニメとかの声を演じている人……確か声優とかって言うんだっけ?」
「おい、声優「さん」をつけろよデコ助
「ったく、うるせえなあ。あー、はいはい、その声優さんですけれどもね、
「ええい、中の人などいないのだ! てか、声優さんは最早2.5次元って別次元に
「あー そーゆーことね 完全に理解した」←(わかってない)
「んもう、「なるほど、まったくわからん」と同義の発言しやがって。あーあ、夢を破壊せしめるオメーの暴言のお陰で、一気にうちが
「ったく、めんどくせえ奴だなあ。オラッ、んな事
「くううー……てか、こうなれば
「だから何でそうなんだよ。訳が分かんねえよ。つーか、アンタのさっきの発言は完全にアウトだって。あーし以外の人に聞かれてたら通報ものだっつの」
「おおっと、ちょっと静まっておくんなまし、ヤリマン&アバズレ女や」
「ちょ、おま、いい加減にしろよ、この
「まあまあ、落ち着きなって。ほらほら、再びお外をご覧なされよ。今正に目の前を通り過ぎて行く男子高校生っぽいお子ちゃまが居るじゃろうて。お主的に何点じゃね?」
「ああ? ……どれどれ? ……んー、
「んだよ、めっちゃ高評価やん。てか、私が最初に付けた点数と一緒やんけ。そうか、つまり、つい今しがたのチビ・デブ・ハゲなナイスミドルと同一人物って事で正解かね? それ即ち、
「はぃ? 一体何を言ってやがんだよアンタは。元々頭はおかしかったが、狂気に
「イエッサー、
「はっ、相変わらず見境いねーなオイ。んじゃま、今すぐ追っかけて声掛けしに行かねーとな。つーか、あーしら二人の
「おうおう、そうと決まれば退店じゃ。善は急げだ。全力で尾行すんぞ相方よ」
「ういうい、よし来た相棒……あっ、だけれども、今回は二人とも
「うっは♡ラッキー♥やったね♪イエイ☆いやあー、オメーの様な小食が仲間だとホント助かるわー。うちらみたく定期的に人間を喰らう衝動を抑えられない食人鬼の一族からしたらよー」
ガラス越しに外の景色が見える『カフェ』より、ちょっぴり毒舌なギャル二人(推定20歳)の他愛無い会話 とほかみエミタメ @Tohokamiemitame
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