第175話:遊園地凄く楽しかったなぁ(紗枝視点)
葛原く……じゃなくて、雅君と一緒に遊園地に行った日の夜。
自宅の私の部屋にて。
「ふふ、今日は凄く楽しかったなぁ……」
私は自分のベッドに横たわりながらそんな事を呟いていった。そしてそのままスマホを開いて今日撮影した遊園地デートの写真を見ていった。
今日は本当に楽しかった。雅君と色々なアトラクションを回って行ったり、お昼を一緒に食べたり、それにあとは……手を繋いで行ったりとか……。
「雅君の手……凄く暖かかったなぁ……」
私はそんな事を呟きながら自分の手のひらを見ていった。彼の手はとても大きくてそれに暖かかった。私はそれを思い出してまたフフっと笑みを溢していった。
それから私はスマホを一旦しまってベッドの上で目を閉じていった。そして私は雅君の事を頭に思い浮かべていった。
私は雅君が生まれて初めての彼氏だ。だから私は彼女らしい事がちゃんと出来ているかはまだ全然わからない。でも……。
―― 俺も……好きだよ、紗枝
「……ふふ」
私は帰り道に言ってくれた雅君の言葉を思い出していった。今日はそんな嬉しい言葉を雅君は私に送ってきてくれたんだ。
それに今日のデートでも雅君は私の事をしっかりと大切にしてくれてるのが凄く実感出来た。雅君はとても優しくて素敵な彼氏だと再認識した一日だった。
だからこそ、そんな優しくて素敵な雅君のために彼女である私も出来る事は何でもしてあげたいなと……私はそう思っていった。
「でも雅君が彼女にして貰って嬉しい事なんて何かあるのかしら……って、あ」
私はその時にとある事を思いついた。
ま、まぁそれはもちろん……な、なんというか……えっちぃ事全般というか……まぁやっぱり男の子だからそういうのが一番喜ばれる気もするわよね。
だけど……。
「ま、まぁでも……そういう事は高校を卒業するまではやらないって言ったら雅君もちゃんと同意してくれたしね」
いや、もちろん私だってそういう“えっちぃ事”に興味がないと言ったら嘘になる。
まだそういう事を経験した事は一度もないし、好きな男の子とならやってみたいという気持ちは私にだって多少はある。
でも学校の校則としてそういう不純異性交遊は禁止されているし、もしも高校生の間に妊娠とかしちゃったら色々と絶対に大変な事になるのはわかっている。
あとは凄く単純な話だけど……普通にまだそういうのはちょっと怖いという気持ちが私にはあるんだ。
だって女の子の初めては凄く痛いって聞くし……やっぱりそういう事をするとなると少し心構えみたいな時間が必要だなって思ってね。
だからなるべくそういうえっちぃ事に関しては高校を卒業するまではお互いに我慢する方向で行きたいと思って、雅君にはそんなお願いをしたんだ。
そしたら雅君はすぐに二つ返事でオッケーと言ってくれた。そういう私の事を気遣ってくれる紳士的な所も私が雅君の事を信頼しているポイントなんだと思う。
「だけど……というかそもそも、私みたいな女の子でもちゃんと……雅君はえっちぃ気持ちにはなってくれるのかしらね?」
だって私の身体は運動をしてるから全体的に筋肉が付いてしまっていて、あまり柔らかい感じではないし。さらに言ってしまうと胸とかもそんなにないわけで……。
やっぱり男の子からしたら胸が大きくて全体的に柔らかみのある女の子の方が良いに決まってよね。でもそんな事を考えると何だかちょっとだけ切ない気持ちにもなる……。
「ま、まぁそんな話はとりあえず置いといて……クリスマスについての事を考えていかなきゃだよね!」
私は頭を切り替えて数週間後に控えているクリスマスの事を考えていく事にした。
その日は雅君の家で妹の祐奈ちゃんと一緒に三人でクリスマスパーティーを開く事になっている。
私としては妹の祐奈ちゃんの事も凄く大好きなので、雅君と祐奈ちゃんと三人でクリスマスパーティーをするのが今からとても楽しみだ。
「あ、そうだ! それじゃあ二人へのクリスマスプレゼントを用意しなきゃだよね!」
私はそう思ったので早速スマホをもう一度開いて検索画面に移行していった。ふふ、二人へのクリスマスプレゼントはどんな物が良いかしらね。
NTRゲームの不良男に転生しちゃったけどメインヒロインを不幸せにしたくないから真面目に生きるわ。 tama @siratamak
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