第23話 昔話を本筋に戻してみました。
脇道に逸れた話を戻すためにどう口火を切るか悩んでいるとライから、
「その、英霊様は追い掛ける事ができたのですよね。何故俺を助ける事ができなかったのですか?」
その質問に、上手く説明できるかなぁと少し考えながら話し始めた
「森に危害を加えるかもしれない存在を追い掛けるのは、力の制限はかからないけど、迷子は森に危害を加えない。森に危害と言うけど、森の資源の利用は別だよ。森を伐採しすぎなければ、適切な利用は別に英霊殿の気には障らない。だから力の利用は難しい。全く使えない訳ではないけど、そんなに力は使えない。迷子を森の外に元の場所に帰すのにさりげなく道を示すのに、ライはそれをことごとく逸れるから焦ったんだよ、彼」
そう言った私にライは頭を掻きながら少し照れたように、気持ち小声で
「かえって怖かったんです…何だか森に揶揄われいるみたいで、森から出られないんじゃって。」
その返事に私は笑いがこみ上げてきてしまい、少し返事に間が開いてしまった。
「ふっぶっ…ごめんね、ライを笑った訳ではなくてね、英霊殿はらしくなく焦っていてね、何故あんなに逆方向に走って行くんだ!とか、落ち着けとか、ブツブツ言ってたの思い出したんだ。でも確かに子供には怖いよね。急に風も無いのに木が揺れたり茂みが少し動いたりしたらねぇ。しかも夕方の日暮れ前だったらね。魔物が出たのかと思うよねと」
さまよえる霊によるお悩み相談 りょく @22-15
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。さまよえる霊によるお悩み相談の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます