前作「non-sugar」から引き続き文学センスが凄まじい。突飛な表現は使っていないのに、これほど惹き込まれる文章を書ける著者様に脱帽。2人の関係性は前作からエモさが倍増してて、好きだ……ってなってしまった。友情でも恋愛でもない言語化できない関係性が何よりも好きな私に本シリーズは刺さりすぎる。
体験したこともないし、できない二人の関係。物憂げな景色の中の、一瞬の粒。その情景をしずくに閉じ込めたような、二人だけの「時」が凝縮された作品です。隙のない文章。その細部まで、表現のために細心の注意が払われているように感じます。作者様の仰るように、前作「non-sugar」を読まれてから本作をお読みになることをお勧めいたします。私はそうしましたが、結果にとても満足しています。