業務課します

夕日ゆうや

オフィスラブ

宮野みやの先輩。今日の仕事終わりました」

 俺は先輩の宮野恋和ここなに進捗の確認を行う。

 この仕事に就いて三か月。

 今が一番大変な時。

 そう言われる時期にさしかかったんだな、と実感している。

「はい。お疲れ様」

「お先に失礼します」

「待って。宍戸ししどくん」

「はい?」

 宮野先輩は恥じらうように身をよじる。

「そ、その……良かったら、なんだけど……」

「なんでしょう?」

 大事な仕事はまだ難しいぞ。

 できるなら、簡単な業務にしてくれ!

「来週から一件の業務を委託したいと想っているのだけど……」

「どんな業務ですか?」

「わ、わたしと……!」

 わたしと?

 まるで告白するかのようなセリフだ。

「わたしと外勤してください」

「は、はい!」

 ええと。あれ? 仕事なのになんで宮野先輩が敬語なの!?

「いいの!?」

「ええと。断ることってできます?」

 冗談めいた言葉を言うと、宮野先輩は首を振る。

「これは係長命令です!」

「分かりました。ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします」

「ご、ご指導……!」

 喉を鳴らす宮野先輩。

 え。何を期待しているの?

 いや、仕事に対しての評価を気にしているのかもしれない。

「俺、頑張りますから!」

 安心してください。

「ひゃ、ひゃい!」

 その声、どこから出た?

 宮野先輩は可愛いな。


 このあとめちゃくちゃ仕事をした。

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