第4話 湯川謙三の場合
俺は1年A組の担任だ。生徒たちは問題無い、と言いたいがある。
どこからツッコミ入れていいのかわからないが、クラス内にストーカーが三人いる。全員自分はバレていないと思っているが、ハッカーでもあり、過去に元カノから接近禁止令が出された経験者である俺の勘からわかる。水瀬と下川と影山の三人だ。しかも全員片想い。
片瀬は気づいていないし、行動も普通ではあるが、何か起こらないか心配でバスケ部の顧問に片瀬の様子を聞いている。
あんまりにも聞くから顧問に『片瀬のこと好きなのか? 同性に未成年とはストライクツーだな』もからかわれた。
真相を話したら責任問題になるから笑って誤魔化して秘密は守れたが、そう言われるとそうなのかもしれない。
いやいやいや、未成年男子生徒に手を出す男性教諭の不祥事なんて社会的に死ぬだろ、それ。しかし、片瀬がこのストーカー不毛関係に気づいたら傷つくやショックどころではないだろう。
俺は担任として見守っているだけだ。あ、あくまでも担任としてだ。け、決してそういう感情は無い。
それぞれの想いと秘密 達見ゆう @tatsumi-12
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます