新たな障害

 ポイントは後日レシートをサービスカウンターに持って行けば付けてもらえると聞き、ほっとして私はスーパーを出た。

 しかし、これから夕食のハンバーガーをファストフード店で買わなければならない。

 財布が無いこの状態で、だ。

 しかし若者が利用するファストフード店のことだ。

 当然バーコード決済に対応しているだろう。

 そう楽観的に考えて、私は店に向かった。

 思った通り、入口には対応するキャッシュレス決済の一覧が表示されている。

 クレジットカード、交通系電子マネー……無い。

 何ということだろう、私が頼みの綱としていたバーコード決済に、この店は対応していないのだ。

 困った。

 きょうは夕飯は抜きにするか、はたまた一度家に帰り財布を持ってコンビニへ出直すか。

 たが、今日はもうハンバーガーを食べる気分になっているのである。

 今さらあきらめたくはない。

 改めて私は、対応するキャッシュレス決済一覧を凝視する。


……あった!


 普段利用しているネットショップサイトのポイントを電子マネーとして使える決済方法に対応していたのである。

 恐る恐る私は、そのサイトのポイント残高を確認する。

 幸いにも千五百ポイントを超えている。

 全ポイント残高を電子マネーアプリにチャージ!


 かくして私は二度目の危機も無事回避することに成功した。


 しかし、あくまでも幸運がつづいたということを忘れてはならない。

 

 教訓。

 出かける前には、まず確認を。



     ─終─

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

サ○エさんも今は昔 内藤晴人 @haruto_naitoh

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ