概要
その一人分の空白は、母と私の隔たりを如実に表しているようにすら思えた。
【「あのね、お姉ちゃんには充実した人生を歩んでもらわなくちゃ困るんだよ。わたしの人生分も満足に生きてくれなきゃ困るんだよ。自分のことだけを考えられちゃ迷惑なの。お姉ちゃんの半分はわたしのものなんだから。全部独り占めしようだなんて、お父さんも、お母さんも、わたしも、絶対に許さない。許されないんだよ。お姉ちゃんは、結局、ただの、わたしの半分だけでしかないんだから」】
死産した妹の分まで生きているお姉ちゃんの話です。
死産した妹の分まで生きているお姉ちゃんの話です。
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