なんちゃらららららら
『『機会は一度のみ。しくじれば、もう、
「うえ。えっえっ。うええええい」
空は泣いた。
人目を気にせず思い切り大泣きした。
もう、
「しょうがないでしょ。おもちゃでも拳銃の銃口を私に向けた空が悪い。しかも二挺も向けるなんて。せめてこっちが装備を身に着けてから、遊びは開始すべきでしょうが」
「うえ。はい。俺が。えっ。悪い。です」
「そうそう。空が悪い」
「うえ。そう。俺が」
(俺が早く告白していれば。二柱の恋の神様に嫉妬して、
「俺が全部悪いんだあああああ!!!」
「反省するのは必要だけどうるさい!!!」
「俺が!全部!悪いんだあああああ!!!」
「だからうるさいってば!!!」
空は眉と口の端を下げて、
「ごめん」
「うん。もういいから。すっごく反省したのわかったから。もうしたらダメだよ」
「ああ」
ずびっ。
空は鼻水をすすった。
そうだ。
今は情けない姿だからダメだけど、日にちを改めて告白。
(いやいやいや!これがいけない!告白するならいつですか?今でしょ!)
「
「………あ~~~。あ?え?あ。うん。あ~~~の。うん。あの。ちょっと。あの。タンマ」
あれ、照れてる。困ってる。照れてる。困ってる。嫌がってない。
嫌がってない。
空の頭の中で音楽が流れ始めた。
あの日、あの時、あの場所で、君になんちゃらららららら~。
「あの!俺!いつまでも返事!待つから!」
「あ。うん。じゃ。あの。えっと。じゃあ、また明日」
「おう!」
空は大きく手を振って
「まあもう。大丈夫でしょ」
「けど。まさか拳銃が二挺も必要なんて。よっぽど空が好きだったのね。
明日が楽しみだわ。
(2024.1.31)
告白したいです 藤泉都理 @fujitori
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