幼馴染という呪いが俺の青春の邪魔をする

高校二年の夏。
学校に慣れた学生たちは親しい友人、また恋人と近づく夏休みに思いを馳せる。そんなリア充たちとはかけ離れた存在…自称低スペック高校生こと佐竹克治は決意を新たにする。

「…甘えるのは、ココまでだ。自立して彼女たちを安心させてやろう」

そんな淡い願いを口にした彼には十年来の幼馴染姉妹がいる。その姉妹とは過去に色々とあったもの今も「幼馴染」として仲良くしている。ただ、克治は考えた。自分のためにも、彼女たちのためにも”このままでは駄目だ”と。

それが「自立して彼女を作ること」。

これは幼馴染という言葉を毛嫌い、幼馴染をこの世に存在する中で最も忌むべき概念だと考える少年が、それでも嫌いになれない彼女たちを安心させるべく「幼馴染」という呪いとも呼べる概念に翻弄されながらも自分や彼女たちの幸せを掴むまでの物語。