序章、この世界は仮想世界

 私は戸惑っていた、近づいてきた少女に恐怖を感じていた、私は警察に捕まってしまうのではと

 だが思ったが40年社畜の私はもうほぼおじいちゃんみたいなモノではないかと、そうだ私は登山中のおじいちゃんだこの子を助けなければ

 と考えていたら、彼に衝撃的な事がすぐに起きた

「あのー、大丈夫ですか?ここの仮想世界凄い大吹雪でほとんど見えないですよねー」

 皆さんには分からないでしょ、多分普通に少女が喋っていると思うでしょ

 少女の声は20代男性と思われる声が聞こえる、私は思考停止した、ただでさえ混乱を抑えきれないのに、次から次へと追い打ちが止まらない、そして私は少女の前で眠るように倒れてしまった。


「困ったな〜、急に倒れるなんて、えーとプロフィールは〜どれどれ〜」人差し指を空中でボタンを押すようにリズミカルに動かしてつぶやく

「なるほど、田中さんというのか、実に無難な名前だの〜」と倒れた田中であろう人物に向かって腕を組みながら頷く

 すると田中が目を覚ますだが、覚ますなり怯え始める

「あの〜もしかして怖がらせちゃいましたか?まさか初心者の方がこんな場所にいるとも知らず」と言うと田中は初心者?なんの話だと首を傾げると

「あー、プロフィールを勝手に見ちゃいました、お詫びに自分のも見ていいっすよ」と言うが

 プロフィール?一体何を言っているのかさっぱり分からない「何の話をしているんだ」といった途端相手は驚いた顔で

「もしかして操作方法知らない感じすか?」と操作方法も何も、一体なんの話をしているのか根本が分からないそして怖いが一つ聞いてみることにした

「一体ここはどk」言葉をしっかり出した時びっくりして口を抑えた、自分の声じゃない!女性の声だ

 その時相手も「やっぱり綺麗な声ですね女性のユーザーさんですか?」と聞いてくる、ユーザー?何を言って

「ようこそ初心者のお嬢さん!仮想世界アナザーへ!」



 ※



 どうやら私はあの時トラックに轢かれたようだ、やっと記憶がはっきりしてくる。

 そしてこのアナザーというネット世界に私は女性に生まれ変わった、いや住人として招き入れられたようだ

 声が女性の事、自分と今いるヨシオカと名乗る人物の姿は2次元いや、ヨシオカいわく2.5次元やら3Dアバターという立体的造形物らしいのだが、私はやっと理解できて来たが、まだ頭が爆発しそうなくらい覚えきれない事が多い

「田中さんとりあえず、プロフィールも初心者と表示されている以上チュートリアル説明会場へ行きましょう!」こいつはなんで会ったばかりの私に構ってくるのだろうか、でも実際助かっているのには変わらない

 プロフィールの見方も半分は理解した、この初心者という文字が記載されているうちはそのチュートリアル説明会場の出入りが出来るというのだ

 チュートリアルつまり現実で言えば説明書だったり新人説明会のようなものなのだろう

 そしてこの初心者の文字が消えると晴れてここのアナザーの住人という訳だ、私は今第二の人生が始まろうとしているが、周りはヨシオカさんと同じ何か機材を装備して入っているらしいが、私はどうなんだ

 機材を被ってることになっているのか、本当にこの体になってしまったのか、分からない

「どうしました?田中さん?悩み事ですか?」と聞かれ田中は体を小刻みに振るわせ驚く

 驚いた田中を見て「驚かせてすみません」とヨシオカは言う、そして「あ、いえ、こちらこそすみません」とお互いに謝罪し合う。

「で、何でしたでしょうか?」とヨシオカに尋ねると「大した事ではないっすよ、何か悩んでるのかなって」と答えを聞き、田中は「気を使わせてすみません」と謝罪


 なんだこの気まずい空気、ヨシオカさんは明るい人だでも何か節々に会話が苦手だと匂わせていた気はしていた。自分も会話は苦手な方だ、だがここは年上が!

 と、ヨシオカさんの方を向き話しかけようとしたら

「田中さん着きましたよチュートリアル説明会場!」


 心の中でズッコケた、顔から思いっきり、そんな恥ずかしさを感じる田中であった。


 そして、到着したチュートリアル説明会場、その近くに掲示板があり底に吸い込まれるように歩み寄る



2020年1月記事

 チュートリアル説明会場設立1周年


 2020年……その数字を見て田中は「ここは未来…」

 そう田中がトラックの事故に会ったのは1999年12月、つまりあれから20年と一ヶ月経っていた、いや正確にはこの1月の記事は今日の記事、この世界に来てここまで来るまで実は数日経っている、それでも20年以上は経っているのだ


「もう、1年経つのか〜そうするとアナザーも2年以上サービス継続出来てるんっすね〜」


 そうだ、ここは仮想の世界この世界のサービスが終了したら私はどうなるんだ……

 不安のよぎる中、考えてもしょうがない!と首をふる、まずはこの世界アナザーを知るためにこのチュートリアル説明会場に入って知る必要があるのだ



 こうして、私の仮想世界アナザーへの第一歩が始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

仮想転生 ショコラス @motiraru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ