仮想転生
ショコラス
序章 プロローグ
時計の針が12時を回る、周りは真っ暗で誰もいない道をずっと真っすぐ歩く
コンビニの灯りが見えてきて、そこに向かって歩み続けた私は疲れているせいか信号がぼやけてよく見えなかった、青だよなきっとそう思い歩みを止めなかった
大きな急ブレーキ音と共に私の視界の先のコンビニが逆さまになる、そして少しずつ真っ暗になり
※
不思議な感覚ださっきまで疲れを感じていたのに睡魔だけ残ったかのような、むしろ寝たらいつも以上に元気になれそうなそんな感覚だ
いつの間に横になっていたのだろう、そう疑問に思いつつゆっくりと体を起こす、すると
「ここは何処だ?」私は先程までコンビニに向かっていたはず、なのに私が今いる場所は誰もが絶望的に思える場所だった
「洞窟?しかも外は大吹雪だと、どうなってるんだ!」誰に問いかけるわけでもないがそう言葉に出た、怒りと不安と恐怖、一度に入り交じるこの感覚に私は吐き気を覚えるが
「なんだ体が柔らかい?」自分の体に違和感を感じた、そして洞窟の奥から水の音がして、思いついた
水を飲んで落ち着こう!一度冷静にならないと
洞窟の奥へと向かう、すると小さな水のたまり場を見つけた、飲んで大丈夫だろうか不安になるが、近くに看板の様な物が立っていた
ご自由にお飲みください、新鮮なお水だにゃ!!
少しふざけているように思える文ではあったが、飲めるとわかった瞬間、手で水を掬おうとした
「なんだこれは!」自分の手が細い?まるで女性の様だ、ここまで来てなんだが私は40年間ブラックに努めてきた低賃金のおっさんサラリーマンだ、いやそれは今関係ない、それより普段から見てきた手が若いモデルの女性の様な綺麗な手をしているのに驚かない訳が無い!
これは夢か!結論はそこに至った。
それよりも水を飲みたい!先程から吐き気や緊張などの事もあり喉がとても乾いていた、思い切って顔から突っ込もうとしたその瞬間
「うわぁぁぁぁぁ!」
驚きの余り後ろに倒れ思いっきり尻もちをつく、が
あれ?痛みを感じない?
それより、も確認したくもう一度水面に顔を近づける
「アニメの女の顔?にしては立体的?なんだこれは、誰だ!」少し混乱気味で私は顔や髪を引っ張ったり、体を触って確認する
「これはセクハラではない!いや!なんで私は女の体にしかもアニメの⁉」混乱が解けてないのか頭を抱え支離滅裂な事を言い続ける
これは何かの夢だ、さっきそう結論は出たはずだ、多分先程向かっていたコンビニに辿り着いてそこで眠ってしまったんだ、きっと店員が起こしてくれる
そう考えがまとまり、再度水場に戻り手で掬って飲む
ゴクゴクと音をたてて、ぷはぁ~とビールを飲み干したかのように声をあげる
「この水美味いな〜」ん?美味い?味覚はあるのか?先程まで違和感はずっとあった、痛みや寒さは無いが匂いや味そして音などはわかる
謎の感覚だ、そう考えながら水を飲み終え最初に起き上がった場所に引き返すと人影が見えた。
※
「女の子か?」またアニメ調の立体的な今度は子供が立っていた、親とはぐれたのだろうか、そもそもこの大吹雪をどうやって…
そうこう思ってる間に向こうからこちらに近づいてきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます