第6話 父目線

父は母のことをとても愛している。父は親に反対された仕事は諦めて別の道に進んだ。

今はその仕事に、父自身が誇りを持っているように見える。

私が小さい時から、仕事の話をよく家でしていて、自分が担っている役割がどれだけ重要か、ずっとずっと語っていた。それを母と私は目が合えば苦笑いして時が過ぎるのを待っていた。

父の両親は、父と母の結婚を反対していた。理由は、片親しかおらず、ちゃんとした定職に就いていないから。

私からしてみれば、祖父母の言い分は十分わかるし、こちらに賛同っと旗を挙げたいけれど、多分きっと、この時に私がいて反対しても父は母とに結婚を選んだのだろう。

母を悪く言う人が誰であろうと母を守る。

それが父の信念なのだろう。信念というとちょっと気持ち悪いが、人生でそうしていく。と決めたことなのかもしれない。

母に裏切られても、父にとって母は一生養う人らしい。

娘の私でも、その対象外にはならなかったっぽい。

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幸-さち- 山野羊 @yauuuuu46

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